【吉本興業騒動記】会社はファミリーじゃない

【吉本興業騒動記】会社はファミリーじゃない

世間をザワつかせている吉本興業の騒動

問題をザックリ整理しますと、

・5年前にオレオレ詐欺グループの忘年会に、入江慎也氏の仲介で、宮迫博之氏田村亮氏ほか、10数名の芸人が参加していたことが週刊誌報道にて発覚。

・入江氏は即契約解除処分

・発覚当初、宮迫氏はギャラは受け取っていないと「認識違い」をしていたが、「ウソ」とバレて会社は謹慎処分を下した。

・その後、謝罪会見を開く開かないをめぐって宮迫、田村氏と会社が対立。

・そんな中、宮迫氏の新たな「黒い交際」の疑惑が浮上。

・契約解除された宮迫氏は、田村氏とともに記者会見を決行し、状況の説明(別件の疑惑については否定)と謝罪とともに

・会社のパワハラ体質(「テープ取ってないやろな(演技)」「ファミリーというなら子供が謝ることを親が止めるのはおかしい(涙)」)や不透明な契約体制に言及した。

・この事態を放ってはおけないと、松本人志氏が会社に働きかけ(「松本、動きます」)、2日後に岡本社長が記者会見を開いた。

・社長にはパワハラの認識はなく(「お前ら全員クビや!は冗談でー」)契約体制も問題はないが今後見直すとし、宮迫氏の契約解除処分も取り消すとした。

・この会社の姿勢に不信感を持つ加藤浩次氏が乱を起こす(「上層部が一新しないのなら自分は辞める(熱)」)

・若手芸人の一部がこれに同調し、会社への不満を表出(「北海道の人についていきます」)

・古参の芸人の一部がこれを非難(「こいつらふぜいがー」)

・そんな中、過去にドス黒い交際で芸能界を引退した島田紳助氏が口をはさみだす(「家族の問題に弁護士を入れたらあかん」「大崎はカリスマ、アイツがいなかったら会社は潰れる」)

・会社は芸人(希望者のみ)と契約書を交わす体制に変えることを決めた(「契約書なしで”人間関係で”がベースでー」)

・なんとなく全員がトーンダウンしだす

という感じでしょうか。

 

わざわざ箇条書きにしたのは、この一つ一つに疑問があるわけで、今後それがクリアになるのかとー。

 

 

まったくの部外者のワタシが思ってるというだけ、の話ですが。

 

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ファミリーという名の幻想

「契約書とか人間関係がギスギスしますやんー」って会社は言いたいのでしょう。
この会社の件に限らず「規則やルールを決めてしまうと人間関係が悪くなる」という空気はあります。

が、「そのユルさがイイよね」なんてことを思うのは、ユルさを利用してうまくやれる人だけであって、自己主張が苦手なタイプとか要領を得ないタイプの人間にとっては全然イイことないんですよ。

 

で、うまくやれる人間が中心的存在となり、やがてカリスマと呼ばれるようになる。
で、カリスマにコントロールされる組織を「ファミリー」とか言っちゃって、もう、ホント気持ち悪い。

 

会見で亮さんが涙ながらに訴えた「ファミリーなら僕は子供です(以下省略)」も、ちょっと「ん?」ですよ。

大人でしょ、あなたも、と。

 

雇用関係にある会社組織でも「雇用主と従業員」あるいは「上司と部下」の関係なのに、契約関係にある2者が「親と子」とか「カリスマとシモベ」ってヘンでしょ、頭オカシイでしょ。

それが芸能界、それが芸能事務所というなら、契約書を交わすくらいじゃどうにもならないでしょうね。

 

それにしてもうるさいオジサンが多いファミリーだこと。

勘当されたはずのドス黒いのオジサンまでシャシャリ出てくるんだもん。

 

世代間差は問題なのか

グダグダ会見の岡本社長は53歳。

なにかと世間をイラつかせるオジサン世代には違いないけど、50代ってそんなに旧時代の人間じゃないはず。

 

吉本が徒弟制度から脱却して漫才を変えていこうとして作ったNSC(吉本総合芸能学院)の1期生がダウンタウンで、そのマネージャーをしていたのが岡本社長というのだから、社長自身も新しい風土の中で育ってきた人物であるはずなんですよね。

 

いまだにドス黒いオジサン(部外者です、よね)や「こいつらふぜいがー」オジサンの年代(60代)、さらに上の年代もゴロゴロいる組織。

組織が変わっていくために必要な世代間対決なのかもしれません。

 

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記者会見に見る人間性

この騒動の見どころ(失礼)の一つは人間性の露呈です。

特に記者会見では、亮さんの「正直さ」、宮迫さんの「胡散臭さ」、岡本社長の「身内には強いが、公の場ではシドロモドロ」が際立っていました。

 

で、この中で人間的に一番わからないのは、やっぱり宮迫さんですよ。

 

根本的に細かいことを気にしない人なんでしょう。

その人間性で「男気がある」とか「アニキ的存在」と慕われているのでしょうが、細かいことや面倒なことを「ええから、ええから」とうまくごまかして、「勘違い」とか「認識違い」とか「オフホワイト」とか言ってうまいこと生きてきたんだろうな、と。

 

で、今回も、現状が本当の「反省」なのか、「ごまかし」の途中なのか、ワタシにはさっぱりわかりません。

 

その胡散臭さが、宮迫さんの魅力でもあるのですがー。

 

根本の問題はどうなった? 反社とのつながりは回避できるの?

忘れてはならないのがコレ。
ことの発端の入江さんですよ。

入江さんが、人脈がどーのこーのとおかしなことを言い出したのは2013年頃のこと。

2015年には「イリエコネクション」という会社を立ち上げて、調子に乗って企業PRやコンサルビジネスを始めます。

入江さん自身は吉本の所属で、この「イリエコネクション」の仕事に吉本がノータッチだったわけではないでしょう。まっとうなコネクションもあったでしょうし、そこから吉本公認の仕事もあったでしょう。

 

が、今回の件も含め会社は「こいつのコネクション怪しくない?」って思わなかったんでしょうかね?

ホントに吉本は、入江さんと反社の距離を掴んでいなかったんですかね。

そこ、追求しなくていいんですかね?

 

ココがうやむやなのに、「反社との関わりを回避する」とか、ホントにデキますの?

 

あとから出てきた宮迫さんの一件(本人は否定)が、本人の証言通り「飲食店のトイレから出たところで声をかけられて一緒に写真を撮っただけ」だったら、そんなの回避できる?

 

売れない後輩のために「直(事務所を介さない仕事)は残してほしい」という先輩もいるようですが、今のご時世、普通の社会感覚をもった依頼主は会社を通すでしょうけど、ね。

 

―――――――

 

というわけで、今回は世界でもっとも有名な黒いファミリーの映画。

 

映画『ゴッドファーザー』

 

第二次世界大戦後のアメリカを舞台に、イタリア系マフィアの抗争を描いた映画です。

マフィアのドン、ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)と、堅気から組織の人間になっていく三男マイケル(アル・パチーノ)を描いた1作目『ゴット・ファーザー』(1972年)
若かりし日のヴィトー(ロバート・デ・ニーロ)を描いた2作目『ゴッド・ファーザーPartⅡ』(1974年)
ボスとなった晩年のマイケルを描いた3作目『ゴッド・ファーザーPartⅢ』(1990年)

 

こちらはガチの黒い組織の話ですが、人間の「つながり」と「裏切り」が見事に描かれています。

 

有名セリフに、

“keep your friends close, but your enemies closer.”友人は近くに、敵はもっと近くに『ゴッド・ファーザーPartⅡ』

というのがあって、

 

 

「敵対する相手こそ、近くにおいてよく観察しろ」というヴィトーの教えなんですね。

 

 

 

入江‥‥‥。

 

 

近くに置いておいたほうが良かったのかもー。

 

 

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