ウディ・アレン の映画はお好きですか? 【ウディ・アレン映画の選び方】

ウディ・アレン の映画はお好きですか? 【ウディ・アレン映画の選び方】

ウディ・アレン の映画はお好きですか?

 

ウディ・アレン の映画には、不安や生きづらさを抱えながら、不条理なことだらけの世の中をどうにかこうにか生きていこうとする人たちが数多く登場します。

シニカルで軽妙な会話や、都会的でお洒落なインテリアやファッションに彩られる一方、「善と悪」や「罪と罰」「生と死」などの哲学的な問いをテーマとした作品も多く、見る人によって、あるいは見るときによって、好みや評価が分かれるかもしれません。

 

ニューヨーク・ブロンクスのユダヤ人家庭に生まれたウディ・アレン(本名アラン・スチュアート・コニグズバーグ)は、 コメディ作家、スタンダップ・コメディアンを経て、1965年自身の脚本『何かいいことないか子猫チャン』で映画界に進出。

その後、ほぼ1本/年のペースで映画を撮り続けています。

 

2019年現在、83歳のウディ・アレンは、私生活のスキャンダルにより最新作は未公開のまま、新作映画の予定もありません。

もしかすると、もうウディ・アレンの新作映画は観ることはできないかもー。

 

それはそれで残念なことですが、でも大丈夫です。
ウディ・アレンがこれまでに残した映画は非常にたくさん(40作品以上)あります。

その数多い作品の中から見たい映画どう選べばいいのか、「ウディ・アレン映画の選び方」をまとめておきましょう。

 

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【年代で選ぶ】 ウディ・アレン 映画の選び方

ウディ・アレン 映画

初期(1970年代前半~1980年代前半)

ニューヨークを舞台に、ウディ・アレン自身の分身のような不安だらけの主人公が登場する作品が多く、「死」へのこだわりがさまざまな形で描かれています。

『アニー・ホール』『マンハッタン』など、名作揃いです。

 

<おもな作品>

『ウディ・アレンのバナナ』(1971)監督/脚本/出演
・貧相でモテない男が南米の小国の初代大統領になってしまうコメディ

『ボギー!俺も男だ』(1972)脚本/出演
・冴えない脚本家の前にハンフリー・ボガード(ボギー)の幽霊があらわれ奮闘するコメディ

『スリーパー』(1973)監督/脚本/出演
・冷凍保存され200年後に目覚める男の姿を描いたSFコメディ

『アニー・ホール』(1977)監督/脚本/出演
・不安にさいなまれる男と恋人アニー・ホールのすれ違いの恋を描いたウディ・アレンの代表作

『インテリア』(1978)監督/脚本
・離婚を考える初老夫婦と3人の娘の関係を描いたシリアスな作品

『マンハッタン』(1979)監督/脚本/出演
・親友の恋人と不倫関係になり、17歳の女子にも手を出す優柔不断な中年男の話

『カメレオンマン』(1983)監督/脚本/主演
・周囲の人に合わせて皮膚の色まで同化してしまうユダヤ人を描いた偽ドキュメンタリー映画

 

中期(1980年代中盤~1999年)

ニューヨークの上流階級を描いた作品が多く、不倫や家族の崩壊、再生などのテーマが繰り返し登場します。

ウディ・アレン自身も長年のパートナーであったミア・ファローとの破局を迎え、作品にもその影響が表れています。

この時期の作品は、好みが大きく分かれるものも多いのではないでしょうか。

 

<おもな作品>

『ブロードウェイのダニー・ローズ』(1984)監督/脚本/出演
・歌手のわがままに振り回されるマネージャーを描いたコメディ

『カイロの紫のバラ』(1985)監督/脚本
・陰鬱な生活を逃れ、映画から飛び出してきた登場人物と恋に落ちる女性の話

『ハンナとその姉妹』(1986)監督/脚本/出演
・ニューヨークに暮らす芸能一家の3姉妹の恋物語

『ラジオ・デイズ』(1987)監督/脚本
・1940年代のアメリカの家族風景 アレンの自伝的要素の強い作品

『私の中のもうひとりの私』(1988)監督/脚本
・一人の女性の自己実現を描いた作品

『ウディ・アレンの重罪と軽罪』(1989)監督/脚本/出演
・二人の対照的な男性の人生を交錯させながら「罪とは何か」を描いた作品

『アリス』(1990)監督/脚本
・上流階級の主婦が不思議な世界にハマっていくお話

『ウディ・アレンの影と霧』(1991)監督/脚本/出演
・1920年代を舞台に、連続殺人事件を描いたサスペンス

『夫たち、妻たち』(1992)監督/脚本/出演
・50代夫婦の破局を描いた映画。実生活でもこの映画の直前にミア・ファローと破局

『マンハッタン殺人ミステリー』(1993)監督/脚本/出演
・隣家で起きた殺人事件に巻き込まれる夫婦を描いたコメディ

『ブロードウェイと銃弾』(1994)監督/脚本
・舞台を成功させたい劇作家がスポンサーであるマフィアの親分らに無理難題を押しつけられるコメディ

『世界中がアイ・ラブ・ユー』(1996)監督/脚本/出演
・マンハッタンのセレブ一家の恋愛模様

『地球は女で回ってる』(1997)監督/脚本/出演
・私生活をネタにする小説家のスランプを描いたコメディ

『ギター弾きの恋』(1999)監督/脚本/出演
・ジャズギタリストと口のきけない女性の恋を描いた作品

 

後期(2000年~2012年)

2000年代前半にはライトなコメディ作品が作られていますが、興行的にはパッとしないものばかりでした。

2005年、映画の舞台をヨーロッパに移し、作品に大きな変化が見られるようになります。

 

<おもな作品>

『おいしい生活』(2000)監督/脚本/出演
・銀行強盗に失敗した夫婦が億万長者になるコメディ

『スコルピオンの恋まじない』(2001)監督/脚本/出演
・奇術師に催眠術をかけられた保険調査員を描いたコメディ

『さよなら、さよならハリウッド』(2002)監督/脚本/出演
・落ち目のハリウッド映画監督が、起死回生のチャンスに失明の危機に陥ってしまうコメディ

『僕のニューヨークライフ』(2003)監督/出演
・若き劇作家が奔放な彼女に振り回されるロマンティック・コメディ か名作『アニー・ホール』的作品

『メリンダとメリンダ』(2005)監督/脚本
・悲劇と喜劇、二つの物語を並行して描いた作品

『マッチポイント』(2005)監督/脚本
・イギリスの上流階級を目指すテニスインストラクターと、アメリカ人女性の不倫サスペンス

『タロットカード殺人事件』(2006)監督/脚本/出演
・イギリスを舞台に女学生記者と手品師が殺人事件に挑むコメディ

『それでも恋するバルセロナ』(2008)監督/脚本
・一人の男性と三人の女性の四角関係を描いた作品 ウディ・アレンらしくない官能的な仕上がり

『人生万歳』(2009)監督/脚本
・人間嫌いの物理学者が、南部の家出娘と結婚したことから人生が一変する物語

『ミッドナイト・イン・パリ』(2011)監督/脚本
・憧れの1920年代のパリに行き来する小説家が、ひとりの女性と恋に落ちるロマンティックコメディ

『ローマでアモーレ』(2012)監督/脚本/出演
・ローマを舞台に4つの物話を描いた恋愛群像劇

 

晩期(2013年~現在)

再び舞台をアメリカに戻し、話題作を撮り続けます。

 

<おもな作品>

『ブルージャスミン』(2013)監督/脚本
・ニューヨークのセレブ妻が夫と財産を失い精神を病んでいく話

『マジック・イン・ムーンライト』(2014)監督/脚本
・疑り深いマジシャンが、不思議な力を持つというアメリカ人女性のペテンをあばこうとする恋物語

『教授のおかしな妄想殺人』(2015)監督/脚本
・人生に行き詰まった哲学者の苦悩を描いたブラックコメディ

『カフェ・ソサエティ』(2016)監督/脚本
・1930年代のハリウッドを舞台に、二人のヴェロニカとひとりの男性のラブコメディ

『女と男の観覧車』(2017)監督/脚本
・1950年代 音信不通だった娘が現れたことから人生が狂い始める元女優を描いた作品

『ア・レイニー・デイ・イン・ニューヨーク』(未定)

 

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【女優で選ぶ】 ウディ・アレン 映画の選び方

ウディ・アレン映画には欠かせないのが魅力的な女性たちです。

ダイアン・キートン


-Tri-Star/Photofest/ゲッティイメージズ

ウディ・アレン映画の初期のミューズと言えばこの人。

都会的でセンスがよく、公私にわたってアレンに大きな影響を与えた女性です。

 

<おもな出演作>

『ボギー!俺も男だ』
『アニー・ホール』
『インテリア』
『マンハッタン』
『マンハッタン殺人ミステリー』

 

ミア・ファロー

-Orion Pictures Corporation / Photofest / ゲッティ イメージズ

 

ウディ・アレンと言えばミア・ファローです。

1982年~92年までの10年間、すべての映画でアレンはミア・ファローを起用。

2人の間には実子もいます(正式に結婚はしていません)が、アレンとミアの養女との交際の発覚によってパートナー関係は解消しています。

 

<おもな出演作>

『カメレオンマン』
『ブロードウェイのダニーローズ』
『カイロの紫のバラ』
『ハンナとその姉妹』
『ウディ・アレンの重罪と軽罪』
『アリス』
『夫たち、妻たち』

 

スカーレット・ヨハンソン


-FocusFeatures/Photofest/ゲッティイメージズ

 

ウディ・アレン作品が大きな変化を見せたヨーロッパを舞台にした映画。

ここで起用されたのがスカーレット・ヨハンソンです。

コケティッシュな魅力があふれています。

 

<おもな出演作>

『マッチポイント』
『タロットカード殺人事件』
『それでも恋するバルセロナ』

 

その他

ケイト・ブランシェット
『ブルージャスミン』 *アカデミー賞主演女優賞受賞

エマ・ストーン
『マジック・イン・ムーンライト』
『教授のおかしな妄想殺人』

クリスティン・スチュアート
『カフェ・ソサエティ』

ブレイク・ライブリー
『カフェ・ソサエティ』

 

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【こんな映画が見たい】 ウディ・アレン 映画の選び方

私の個人的な意見ではありますが、気分やシチュエーションに合わせたおすすめ映画をご紹介しましょう。

小難しいのはイヤ! わかりやすく面白い映画は?

正直、小難しいのが多いウディ・アレン映画。

その中でも比較的わかりやすく楽しめる映画はこちらの2本です。

 

・『それでも恋するバルセロナ』
一人の男と、タイプの異なる3人の女性の恋愛映画です。

スカヨハ、ペネロペ・クルス、レベッカ・ホールの3人の美女が恋するのは、なんとハビエル・バルデム。
この映画では、スパニッシュ系のセクシーさを漂わせていますが、なぜハビエルなんだ‥‥‥、という、個人的な疑問さえクリアできれば、情熱的な恋愛映画として存分に楽しむことができます。

とにかくペネロペがキレイ!
で、実生活でもハビエルと結婚してしまうという驚愕の事実!

 

 

・『ミッドナイト・イン・パリ』
ウディ・アレン映画で最大のヒット作(興行成績的に)となった映画です。

憧れの1920年代にタイムスリップし、有名作家や画家(ダリを演じたエイドリアン・ブロディがスゴイ!)に出会い、女性と恋に落ちる素敵なファンタジー映画です。1920年当時の芸術や文学に詳しければ、もっと楽しめること間違いなしです。

 

 

ハッピーエンドが見たい!

なにかとモヤモヤする結末が多いウディ・アレン映画。

その結末の意味を深堀する面白さもありますが、スカッとするハッピーエンドはないのでしょうか?

 

・『ハンナとその姉妹』

3人姉妹の恋愛を中心に描いた作品です。

長女の夫が三女に恋したり、アレン(長女の元夫)は相変わらず病気恐怖症だし、テーマはけっこう重いのですが、同様のテーマで描かれたほかの作品に比べると、ラストがめちゃくちゃスッキリします。

「心臓(ハート)って、すごく立ち直りの早い筋肉でできているね」というラストの名セリフに拍手!

 

 

思いっきり笑いたい!

コメディ映画が多いわりには、抱腹絶倒の笑える映画は見当たりません。

ウディ・アレン映画の笑いは、自虐や皮肉交じりなものが多く「それのどこがオカシイの?」というものもー。

 

・『ウディ・アレンのバナナ』
モテないサエない男性が、なぜか南米で革命に巻き込まれ初代大統領になるという話です。

ナンセンスな小ネタが満載なので、好きな人はけっこうハマると思います。

 

名言を聞きたい

哲学的な名言が多いのもウディ・アレン映画の魅力のひとつです。

 

「僕は僕自身を会員にするようなクラブには入りたくない」(『アニー・ホール』)
ウディ・アレンが敬愛するコメディアン、グーチョ・マルクスの引用ですが、この映画では好きな人に振り向いてほしいけど、いざ振り向かれると覚めてしまう、というジレンマを表した言葉です。

恋愛だけでなく、いろいろアレンジが効きそうな名言です。

 

「人間は誰しも罪を引きずって生きているんだ」(『ウディ・アレンの重罪と軽罪』)
ウディ・アレンの映画では「償えない罪」が何度も描かれています。罪を「抱える」のではなく「引きずる」と表現したところに、罪とどう向き合って生きていくのかー、という大きなテーマがありそうです。

 

「夢には惹かれても現実を選ぶしかないの」(『カイロの紫のバラ』)
映画のスクリーンから出てきた理想的な男性トムにこう告げ、DV夫との現実に戻る主人公の言葉です。

あきらめではなく、妙にカラッとして力強い気持ちのいい一言です。

 

 

さあ、人生を楽しむために、今日も映画を見ましょうか。

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