なんで勉強しているのだろう?/1年後の自分に絶望する高2/このリプなんやねん!

まんざらでもない日記

2022年1月17日

引き続き「批評」や「読解」の自主トレの日々。数冊を並行して読むと頭により入ってくる(気がする)。

批評とは何か、文芸批評の型などを勉強しながら批評に不可欠な精読と読解を試みる。
気になる映画は2回は見るようにした。初見では気がつかなかった細部が意味を帯びて見えてくるから面白い。

さらに、評論選を読んで「○○的価値観とあるが、どういう価値観なのか説明しなさい」といった「設問」に解答してみたり、めっちゃ勉強している。なんで、こんなことをしているのだろう。

受験や進学というこの時期になると古典や文学の「不要論」が沸き起こる。「何の役にも立たないものをー」という意見だ。たしかに何かの役に立つかと言われると答えに困るけれど、もしかしたらまだ役に立っていないだけで、もしかしたらこの先古典を知っていることで―、なんてことを考えているうちに「役に立つ」という価値観が自分の中で薄れていることに気づいた。

コレだ。「役に立つ」という価値観に縛られなくなったから勉強したくなったのだ。歳をとるのも悪くない。


とはいえ、楽しく学ぶことができない若者の現実は痛ましい。「若いとはそういうもんだ」では済まされないひっ迫したものを感じる。

社会全体のゆとりのなさが「役に立つ」という価値観をガッチリ下支えしている。効率、実用的、生産性が高い、コスパがイイ、有益な情報を発信する、影響力を高める、そんな言葉が飛び交う社会の中で「役に立たない」と評価されてしまうのは相当キツイ。いや、もうこんな言葉拾ってくるだけでウンザリしてしまった。

共通テストの会場前で起きた殺傷事件。17歳の学生が東大医学部への進学に行き詰まっての犯行とみられている。1年後の自分に絶望してしまう高2。若い人が見ている世界って案外狭いのかもしれない。自己責任か社会の問題かといった二項対立で論じてみたり、拡大自殺という言葉を当てはめてしまうのは世界をさらに狭めてしまうのではないか。

そんな中、日本から遠く離れた南太平洋のトンガ沖で起きた海底火山の大規模噴火。日本にも津波(潮位の変調)の影響が(トンガの被害状況はいまだ不明)。世界ってやっぱり狭いな。


映画『SKIN/スキン』(C)2019 SF Film, LLC. All Rights Reserved.

話は変わります。映画のツイートについて。

先日見た映画『SKIN/スキン』 2020年の劇場公開時に同名の短編映画がネットで公開され、その衝撃が話題となった作品。同じ人種差別を描いているもののストーリーは別もので、長編のこちらは人種差別組織から抜け出そうとする主人公の半生を描く。もうちょっと思想的な背景をえぐってほしかったが、それよりも主人公を支える女性やその娘とのつながりをメインにとらえ、それはそれで見ごたえがあった。

で、そんなことをツイートしたら、見知らぬアカウントからあるリプが来た。
「悪人が改心する話ですか? 」と一言。

大昔の時代劇や西部劇ならいざ知らず、今の映画にそんな簡単な話はないだろう。悪人が改心する映画かどうかを知ってどうすんだろう? そもそも「悪人」って?

リプ主の一連のツイートを見たところ、陰謀だのナンだのと結構なアレだったので無視しようかとも思ったが、「悪人とは?」という貴重な疑問を与えてくれたことに意を表しこう返した。
「そもそも彼は悪人なのか、を考えてみる映画だと思います」

で、返ってきたのが「ああ、そっちのほうでしたか!」と。

そっちって、なんやねんっ!

こちらの思いが伝わったかは謎だけれど、いろんな人がいるもんだと思った。世界はめちゃくちゃ広いよ。

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