映画タイトル:ウーマン・イン・ザ・ウインドウ
原題:The Woman in the Window
製作年:2021年 アメリカ
監督:ジョー・ライト
映画『ウーマン・イン・ザ・ウインドウ』は、
広場恐怖症のカウンセラーの女性が、近所の家を覗き見したことをきっかけに、不可解な事件に巻き込まれていくホラーミステリーです。
『ウインストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』『つぐない』などのジョー・ライト監督が、曲者揃いのキャストで描く現代版『裏窓』です。
キャスト
・エイミー・アダムス(アナ・フォックス)
児童心理のカウンセラー
・ゲイリー・オールドマン(アリスター・ラッセル)
ジェーンの夫
・ジュリアン・ムーア(ケイティ・メリ / ジェーン・ラッセル)
アリスターの妻
・ジェニファー・ジェイソン・リー(ジェーン・ラッセル)
アリスターの本当の妻
・ワイアット・ラッセル(デヴィッド・ウィンター)
アナの自宅の地下室に間借りする男
・フレッド・ヘッチンジャー(イーサン・ラッセル)
アリスターとジェーンの息子
・ブライアン・タイリー・ヘンリー(リトル刑事)
アナの通報に駆け付ける刑事
・アンソニー・マッキー(エドワード・”エド”・フォックス)
アナの夫
映画『ウーマン・イン・ザ・ウインドウ』の見どころと感想
(*ちょっとネタバレありです)

マンハッタンのアパートに一人で暮らす児童カウンセラーのアナ。アナは広場恐怖症を患っており、人目のある時間帯はほとんど外出せず、酒と薬に浸りながら窓越しに近所の家々を覗き見して過ごしています。そんなアナの家の向かいにラッセル一家が引っ越してきます。
ある晩、ラッセル家の妻ジェーンが訪ねてき親しくなるアナ。続いて息子イーサンとも顔見知りに。
が、別の夜、アナはラッセル家でジェーンが刺殺される現場を目撃してしまいます。
アナは警察に通報しますが、駆けつけた刑事によると事件は起きていない、ジェーンは無事だと。そして苦情を言いに乗り込んできた夫アリスターとともにアナの目の前に現れたジェーンは全くの別人でした。
その後もラッセル一家に疑いの目を向け、真相を探ろうと監視、盗撮を続けるアナ。
住まいの地下を間貸ししているデヴィッドの協力を得ますが、そのデヴィッドには前科があり保護観察中の身(しかも州外に住む違反)であることが明らかに。誰も信用できず、信用もされず混乱していくアナ。
アナが会ったジェーンは何者なのか、ジェーンを襲ったのは誰か、デヴィッドの正体はー。
評)豪華キャストがシンプルさを際立たせる王道サスペンス
一連の出来事はアナの妄想なのでは? とうっすらと思わせつつ、やっぱりそうじゃない。ちゃんと事件は起きていて、裏があるのです。
ネタバレはしませんが、ネタ自体はそんなに驚くものではありません。ヒッチコックの『裏窓』へのオマージュが随所に込められたこの映画のクラシカルな雰囲気を損なうことのない、いい意味で定番のオチが待っています。
それにしてもこの曲者揃いの役者陣といったらー。
まずは主人公アナのエイミー・アダムス。40代半ばながらキュートでかわいい演技派のエイミーが、この作品では薬とアルコールでボロボロの中年女になりきっています。そんなアナに殺人の疑いかけられるラッセル家の暴力父アリスターをゲイリー・オールドマン。「こりゃ、何かやっとるな」感がスゴイ。謎のジェーンにジュリアン・ムーア。被害者なのになぜか怖い。ホントの妻ジェーンにジェニファー・ジェイソン・リー。昔はかわいかったのに、こちらもなぜか怖い。地下室のデヴィッドのワイアット・ラッセルも急に怪しくなるし、息子も堅物っぽい女刑事もー。
唯一の癒しはリトル刑事とアナの夫、アンソニー・マッキーです。が、このマッキーは……。
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