映画タイトル:テイラー・オブ・パナマ
原題:The Tailor of Panama
製作年:2001年 アメリカ
監督:ジョン・ブアマン
映画『テイラー・オブ・パナマ』は、
パナマに左遷されたMI-6の諜報員と、情報源とされた仕立て屋が思わぬ国際紛争の危機を招くサスペンス。原作小説はジョン・ル・カレの『パナマの仕立て屋』 仕立て屋にジェフリー・ラッシュ、諜報員にピアース・ブロスナン。007とは一味違う地味さが見どころのスパイ映画です。
キャスト
・ピアース・ブロスナン(”アンディ”・オズナード)
イギリスMI-6諜報員
・ジェフリー・ラッシュ(”ハリー”・ペンデル)
紳士服の仕立て屋
・ジェイミー・リー・カーティス(ルイーザ・ペンデル)
ハリーの妻
・ブレンダン・グリーソン(”ミッキー”・アブラクサス)
ハリーの友人 反体制運動家
・レオノア・ヴァレラ(マルタ)
ミッキーの秘書
映画『テイラー・オブ・パナマ』の見どころと感想
(*ちょっとネタバレありです)

派手な女遊とギャンブルが原因でパナマに左遷されたイギリスMI-6の諜報員アンディ・オズナード。パナマの政情を探る任務を負ったアンディは、パナマ在住のイギリス人の中から目ぼしい人物を情報屋にしようと、ある紳士服の仕立て屋と接触をはかります。
仕立て屋ハリーは経歴を詐称し借金もある身。しかしこのことを妻には隠しており、アンディはそこにつけこんでハリーを諜報活動に巻き込みます。
ハリーは運河をめぐって利権争いが起きていると作り話をしてしまい、真に受けたアンディはそれを利用してー。
評)ピアース・ブロスナンのセルフパロディ的なスパイ映画
諜報員の経歴を持つ作家ジョン・ル・カレのスパイもの。同作家の映画『誰よりも狙われた男』(2014年)に比べると、かなり軽いタッチの本作ですが、次第に洒落にならない事態に転じていくストーリーはスリリングで楽しめます。
諜報員のアンディがホントに嫌なヤツ。演じるピアース・ブロスナンは007のジェームズ・ボンド役でも有名ですが、そのイメージがつくことを嫌っていたともいい、この映画のアンディはセルフパロディのようにも見えて楽しい。
一方の仕立て屋ハリーにはジェフリー・ラッシュ。出まかせで事態を混乱させる愚かなハリーですが、その裏にある愛情深い人間味も。また映画『シャイン』(1996年)のピアノ演奏シーンでも見事な手さばきを見せたラッシュですが、本作の冒頭シーンで見せる仕立ての手さばきもまたお見事。
ハリーの妻でアンディに誘惑されるルイーザにジェイミー・リー・カーティス、反体制運動家の友人にブレンダン・グリーソンなど、ストーリー同様、地味イイキャストが脇を固めます。
大人面白い地味スパイ映画『テイラー・オブ・パナマ』をぜひ。
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