映画『アイヒマンを追え ナチスがもっとも畏れた男』(2015年)の ザックリとしたあらすじと見どころ

映画レビュー
スポンサーリンク

映画タイトル: アイヒマンを追え ナチスがもっとも畏れた男

原題:THE PEOPLE VS. FRITZ BAUER

製作年:2015年 ドイツ

監督:ラース・クラウメ

スポンサーリンク

◆映画『アイヒマンを追え ナチスがもっとも畏れた男』は、

ナチスによるユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)に関わったアドルフ・アイヒマンを拘束し、裁判にかけることに執念を燃やした検事長の話です。

ドイツではなくイスラエルで行われたアイヒマンの裁判ー。
その裏には、第2次世界大戦後もドイツ国内で暗躍するナチスの残党と戦いながら、自国の法律で戦犯を裁くことにこだわり続けた検事長の戦いがありました。

何が、その原動力となったのかー、検事長の人間性に迫る映画です。

スポンサーリンク

◆キャスト

・ブルクハルト・クラウスナー(フリッツ・バウワー)
西ドイツ(当時)のユダヤ人検事長

・ロナルト・ツェアフェルト(カール・アンガーマン)
バウワーの部下 新婚だが子供がいない

・リリト・シュタンゲンベルク(ヴィクトリア)
同性愛者が集うクラブの歌手

スポンサーリンク

◆映画『アイヒマンを追え ナチスがもっとも畏れた男』の見どころと感想

(*ちょっとネタバレありです)

-(C)2015 zero one film / TERZ Film

第2次世界大戦後の1950年代後半。検事長フリッツ・バウアーのもとに、多くのユダヤ人を強制収容所送りにしたアドルフ・アイヒマンと思われる人物が「南米アルゼンチンに潜伏している」という情報が寄せられます。

ナチス戦犯の告発に執念を燃やすバウワーは、部下のアンガーマンとともに調査に乗り出しますが、バウワーの失脚を望む者たちの妨害や圧力にさらされます。

バウワーは、アイヒマンに関する情報を「イスラエル諜報特務庁(モサド)」に提供し捕獲への協力を求めます。しかし、このことは国家反逆罪に相当するもの。

「アイヒマンはクェートにいる」というウソの情報で周囲を欺き、この危険な作戦は実を結びー。

 

――――――――

 

史実に基づくこの映画の魅力は、なんといってもバウワーの人間性です。

自身も強制収容所に送られた経験を持つバウワーは、そこで「ナチスに協力する」と署名したことをずっと後悔しています。

この自分自身への贖罪の気持ちと、ドイツ国内で虐殺の事実を風化させようとする動き、さらには、当時、刑事犯罪であった同性愛者との性交渉歴に対する蔑視ー、これらへの「抵抗心」こそが、バウワーの行動の原動力となったのでしょう。

酒、タバコ、ストレス、肥満、すべてを兼ね備えた、完全な「タイプA」のオッサンが、さまざまな葛藤やマイノリティがゆえの孤独と対峙しながら「自分の正義を守る」「自分の正義を貫く」ことに生涯をかけるー、まさに男の生きざまです。

 

で、部下のアンガーマンも同性愛者。
「そういう時代?そういう職場環境?」と思いましたが、このアンガーマンは映画用に作られた架空の人物だそう。

バウワーを失脚させる材料に、アンガーマンのスキャンダルが利用されるという、ちょっと切ない展開も、バウワーの人間性を描き出すスパイスになっています。

 

そんなオッサン・バウワーの生きざまを、とくとご覧ください。

*歴史的に大きな意味を持つ「アイヒマン裁判」にバウワー検事長が関与していたことが明らかになったのは、彼の死後です。

 

 

タイトルとURLをコピーしました