映画タイトル:父さんはオジロジカ・ハンター
原題:The Legacy of a Whitetail Deer Hunter
製作年:2018年 アメリカ
監督:ジョディ・ヒル
映画『父さんはオジロジカ・ハンター』は、
ハンティングの動画で人気を博す父と離婚後離れて暮らす12歳を描くヒューマンコメディ。息子との絆を深めようと一緒にハンティングに出かけるがまったく関心のない息子にー。
父と息子の絆という古典的なテーマにほどよく現代的な視点を加えた1本です。
キャスト
・ジョシュ・ブローリン(バック・ファーガソン)
オジロジカ・ハンター 動画配信で有名 2年前に離婚
・ダニー・マクブライド(ドン)
バックの友人で撮影を担当するカメラマン
・モンタナ・ジョーダン(ジェイデン・ファーガソン)
バックの一人息子
・キャリー・クーン(リンダ)
バックの元妻
・スクート・マクネイリー(グレッグ)
リンダの恋人 再婚間近
映画『父さんはオジロジカ・ハンター』の見どころと感想
(*ちょっとネタバレありです)

オジロジカハンターのバック・ファーガソンは数年前に離婚。離れて暮らす息子に狩りの面白さを教えようとハンティングに連れ出します。友人で自身の動画サイトのカメラマンのドンと3人で森の奥へ。
が、息子ジェイデンは狩りにはまったく興味なし。スマホで彼女に連絡を取ったり、バックの話を聞こうともしません。
さらにバックをイラ立たせるのは、ジェイデンが持ってきた銃が妻リンダの今カレで再婚間近のグレッグからの贈り物であること。バックがプレゼントした銃と違いハイテクな代物。
そんなギクシャクする父子の間でカメラマンのドンは、なんとか2人の仲を取り持とうとしますが思わぬハプニングに見舞われー。
評)父子の絆という古典的テーマを教訓臭さを排除して描く現代らしさ
古いタイプの父親と離れて暮らす年頃の息子。この2人の間の溝を埋め、絆を再生していくストーリーです。
前半は、”古き良き”といいつつ動画サイトで稼いでいる父バックの俗人っぷり、それゆえに息子だけでなく親友のカメラマンとも仲違いする様子を描いていきます。一方の息子ジェイデンは冷ややか。
ありがちな展開に”父と子の絆の再生”とか”狩りを通して命の尊さを―”的な話か?今どきどうよ?
と思いきや、そうした教訓臭さを上手く回避。ハプニングが起きてからの展開がスピーディで、その中で「父と子」「自然と人間」の双方向のコミュニケーションのあり方を見せていきます。
自然の景色と鹿の姿も美しい。
ハンターの父にジョシュ・ブローリン。ぼってり太ってダメ男っぷりを見せています。対照的なのは別れた妻の恋人にスクート・マクネイリー。軟な役がハマっています。
希薄になる人間関係のなかで自分の存在価値とは何かー、そんな現代的な悩みに効く映画『父さんはオジロジカ・ハンター』はNetflixで配信中です。