映画『グランド・ブダペスト・ホテル』(2013年)の ザックリとしたあらすじと見どころ

コメディ

映画タイトル:グランド・ブダペスト・ホテル

原題:THE GRAND BUDAPEST HOTEL

製作年:2013年 ドイツ・アメリカ

監督:ウェス・アンダーソン

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◆映画『グランド・ブダペスト・ホテル』は、

1930年代のヨーロッパを舞台に、伝説のコンシェルジュとホテルボーイが繰り広げるコメディタッチの群像ミステリーです。

全編にわたって美しい映像と、豪華キャストの作品ですが、それだけではない深いメッセージが込められている映画です。

◆キャスト

・レイフ・ファインズ(ムッシュ・グスタヴ・H)
伝説のコンシェルジュ。オーナー不在の「グランド・ブダペスト・ホテル」を仕切っている

・トニー・レヴォロリ(ゼロ・ムスタファ)
グスタヴが信頼を置くホテルボーイ

・ティルダ・スウィントン(マダム・D)
グランド・ブダペスト・ホテルの常連客

・エイドリアン・ブロディ(ドミトリー)
マダム・Dの息子。グスタヴの存在を快く思っていない

・ウィレム・デフォー(ジョプリング)
エイドリアンが雇った殺し屋

・シアーシャ・ローナン(アガサ)
ゼロと恋仲になる菓子職人

 

このほか、ハーヴェイ・カイテル、ジュード・ロウ、エドワード・ノートン、ビル・マーレイなど豪華なキャストです。

◆映画『グランド・ブダペスト・ホテル』の見どころと感想

(*ちょっとネタバレありです)

-Fox Searchlight Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

舞台は1930年代のヨーロッパの架空の国ズブロッカ共和国にある『グランド・ブダペスト・ホテル』

このホテルには、世界一と言われるコンシェルジュ、グスタヴがおり、彼を目当てに世界中からセレブマダムがやってきます。

「裕福だが年老いており、不安げで虚栄心が強く軽薄で(性的に)飢えている金髪の」を相手に「夜のおもてなし」し、御年84歳のマダム・D(ティルダが驚きの老け役です)も常連客の一人でした。

 

が、このマダム・Dが自宅で謎の突然死を遂げます。

「『少年と林檎』という絵をグスタヴに贈る―」という遺言のもと、1枚の絵がグスタヴの手に渡ります。

その後、マダム・Dが毒殺されたことが分かり、グスタヴにその疑いがかけられ、逮捕、収監。

 

しかし、ロビーボーイのゼロに脱獄のための道具を差し入れさせ、同房の仲間とともにグスタヴは脱獄します。

マダム・Dの息子が差し向けた殺し屋に追われながらも、コンシェルジュの謎のネットワークに助けられ、どうにか逃げ延びるグスタヴはー。

 

――――――

 

この映画、ちょっと構造的にややこしいことと、映画の最後にある『この映画は、シュテファン・ツヴァイクの著作と生涯にインスパイアされた』がポイントです。

 

1930年代の上記のストーリーと、1960年代の閑散としたグランド・ブダペスト・ホテルでこの話をオーナー(晩年のゼロ)から聞く作家の話、さらにはその作家の残した著書を墓前で読む女性(現在)の3段階の入れ子構造になっており、スクリーンサイズも変化します。

 

シュテファン・ツヴァイクというのは、1930-40年代に注目を集めていたオーストリアの作家です。

ナチス政権下の反ユダヤ主義によって作家活動ができなくなり、他国へ亡命。失意のまま自殺してしまい、近年は忘れられた存在となった人です。

 

ウェス・アンダーソン監督は、このシュテファン・ツヴァイクへのオマージュとして、この映画を作ったのです。

シーンのすべてが菓子細工のように美しく、セリフもポップでオシャレな笑いあり。主演のレイフ・ファインズ以下、豪華なキャストの映画ですが、その裏側には「戦争がある世界」の影を感じる作品です。

 

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