映画『バスターのバラード』(2018年)のザックリとしたあらすじと見どころ

西部劇

映画タイトル:バスターのバラード

原題:The Ballad of Buster Scruggs

製作年:2018年 アメリカ

監督:ジョエル・コーエン  イーサン・コーエン

映画『バスターのバラード』は、

未開拓時代のアメリカ西部を舞台にした、6つの章からなるオムニバス映画。

コーエン兄弟のNetflix初となる作品のテーマは、またまた「不条理な死」です。

キャスト

・ティム・ブレイク・ネルソン(バスター・スラッグス)
1話 陽気なカウボーイ

・ジェームズ・フランコ
2話 銀行強盗に入るカウボーイ

・リーアム・ニーソン
3話 興行師

・トム・ウェイツ
4話 老山師

・ビル・ヘック(ビリー)
5話 キャラバン隊の護衛

・ゾーイ・カザン(アリス)
5話 キャラバンで旅する娘

・タイン・デイリー
6話 老婦人

・ブレンダン・グリーソン
6話 アイルランド人

映画『バスターのバラード』の見どころと感想

(*ちょっとネタバレありです)

Netflix

1話 バスターのバラード 「手を見たなら、それでやれ」
白服の陽気なカウボーイ、バスター・スラッグスが酒場でのポーカーをめぐって殺し合いになる話。機転を利かして相手を仕留めるバスターだが、その後ー。

2話 アルゴドネス付近 「ヘタクソ!と叫ぶ老人」
草原にポツンとある銀行に強盗に入った若いカウボーイが、老行員の思わぬ反撃にあい絞首刑の危機に瀕する。そこに現われた先住民族(コマンチ族)によって、一旦は危機を脱するがー。

3話 食事券 「慈悲は優しい雨のように」
手足のない青年ハリソンに聖書やシェークスピアを暗唱させることを生業とする興行師。客の少ない町で商売に行き詰まった男は、新たな見世物として「計算ができる鶏」を購入。男はお払い箱になったハリソンをー。

4話 金の谷 「大地のどこにも人の気配はなかった」
鉱床のありかを探し当てた老山師。が、金塊を掘り出す直前に横取りを目論む男に背後から撃たれてしまう。弾は急所を外れており、男はー。

5話 早とちりの娘 「アーサーは合わせる顔がなかった」
新天地をキャラバンで旅をする娘アリスと護衛のビリーとアーサーの話。
兄を失ったアリスはビリーと惹かれ合う。が、ペットの犬を追ってキャラバンを離れ、探しに来たアーサーとともに先住民族の標的に。アーサーはアリスに万が一の自決用に銃を渡しておりー。

6話 遺骸 「御者は減速しなかった」
フォートモーガンに向かう馬車に乗り合わせた面々。思い思いの話をしつつ馬車はホテルに到着。上に乗せていた死体を下ろし部屋に運ぶアイルランド人とイギリス人の2人。2人の賞金稼ぎの話はー。


本のページをめくり、各話を象徴する一言が語られ、物語が始まります。

西部劇らしい酒場や先住民族、大自然などの要素を配しながら、そこに描かれているのは「死」です。

コーエン兄弟が『ファーゴ』(1996年)や『ノーカントリー』(2007年)、『トゥルー・グリッド』(2010年)などでも描いてきた不条理な「死」。

あまりにもあっけなく迎えてしまう「死」に「意味」を求めてしまいたくなりますが、物語はそれを許しません。(オムニバスという作りも効いています)

かといって、救いのない気持ちになるかといえばそうでもない。6話「遺骸」で、「人間は根っこでみな同じだ」「人間は潔白と罪の二種類に分かれる」「人はそれぞれ違うものだ」と意見を戦わせるシーンがあります。

いろんな意味付けをしながら「自分が信じられること」や「自分自身」を探すー、それが人生というものかもしれません。けれども、どんなに自分なりの正解を手にしようとも死ぬときは死ぬのです。

言い争っていた3人にも、同じように「死」がすぐそこにある。そのことを3人と同じタイミングで感じとらせてくれるラストシーンが、コーエン兄弟らしくてジワジワくる仕上がりです。

Netflixでぜひ、お楽しみください。

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