映画『ストックホルム・ペンシルベニア』(2015年)のザックリとしたあらすじと見どころ

ヒューマンドラマ

映画タイトル:ストックホルム・ペンシルベニア

原題:Stockholm,Pennsylvania

製作年:2015年 アメリカ

監督:ニコール・ベックウィズ

映画『ストックホルム・ペンシルベニア』は、

4歳で誘拐され誘拐犯によって育てられた少女と、22歳になって戻ってきた娘を育て直す母の葛藤を描いたヒューマンドラマです。ストックホルム症候群*の複雑な心理と家族の再生、ひとりの人間の成長を描いたシビアなストーリーです。

*ストックホルム症候群とは

誘拐や監禁などの事件の被害者が、生存するために犯人との間に信頼や同情、結束の思い抱く心理状態を指す。1973年ストックホルムで起きた銀行強盗事件が語源。

キャスト

・シアーシャ・ローナン(リアン・ダーゴン)
4歳で誘拐され22歳に開放され両親のもとに戻る 誘拐犯がつけた名前レイア

・シンシア・ニクソン(マーシー・ダーゴン)
リアンの母

・デヴィッド・ウォーショフスキー(グレン・ダーゴン)
リアンの父

・ジェイソン・アイザックス(ベン・マッケイ)
誘拐犯

映画『ストックホルム・ペンシルベニア』の見どころと感想

(*ちょっとネタバレありです)

4歳で誘拐され、地下室に監禁されていた少女が犯人の逮捕によって解放されます。
少女は22歳になっており、自分をレイアと名乗る。両親のもとに戻るもののまったく馴染めず、そんなレイアに焦りと不安を感じる母マーシーは次第にレイアを束縛するようになります。

マーシーの執拗な干渉に耐えられなくなったレイアは、”自分が自分でいるため”のある決断をー。


4歳という年齢が絶妙。両親の記憶がまったくないはずはないものの、その後の育てられ方が大きく影響し、両親の記憶を消してしまう。誘拐や監禁によって起こる「ストックホルム症候群」という心理。本人の意志や記憶を「生存のために」歪めてしまうのかもしれません。

レイアは外界との接触がほとんど閉ざされた地下で「世界は荒廃した」と教えられて成長します。
誘拐犯ベンとの会話や与えられた本によって教育を受け、愛情をもって育てられたレイアにとって、ベンの存在がすべてとなっていました。

レイアが新しい現実を受け入れられないのと同様に、母マーシーもレイアが他人に(しかも誘拐犯に)育てれらた現実が受け入れられません。自分がつけたリアンという名前すら拒むレイアではなく、もう一度4歳のリアンから育て直さなければ、という思いにかられていく。そんな母の束縛は見ていてだんだん辛くなるし、レイアの立場で見れば許しがたくもあります。

が、どうするのが正解なんでしょうね。この映画にはその答えは描かれていません。

「誰かといると自分ではなくなる」と思うレイアが何かを思いつくラスト。あのラストは、ちょっとホラーテイストではありますが、あれもまたレイアが「生存するため」の心理的選択なのかもしれまん。

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