映画レビューは、映画のあらすじと映画を見た感想です。
ネットにあふれる映画レビューの多くは、プロの映画評論家によるものではないので、その個人的感想にイイとか悪いとか言ってもどうしようもないのですが、それでも「こんなレビュー読むんじゃなかった」と、激しく後悔することがあります。
そこで「こんな映画レビューは勘弁してほしい」をまとめました。
映画レビューを読む人、そして書く人の参考になれば。
「こんな映画レビューは勘弁してほしい」
実は、その映画を見ていない
まとめ系サイトに多い「〇〇監督作品 激押しのベスト10!」とか引きの強いタイトルの記事です。
1位や2位の映画は、熱く語られているのに、8位くらいになると、もうやっつけ仕事。「○○でアカデミー賞を受賞した作品で、とっても面白いです」といった手抜き感。
「あ、ホントは見てないんだ」と丸わかりです。
だったら、ベスト10じゃなくて、ベスト3とか、ベスト1でいいじゃん。見ていない映画のレビューを書くなんて、ステマですよ!いや、ステマにもならんっすよ!
うっかり「ネタバレ」している
「ネタバレ」については、ちゃんと「ネタバレあり!」と書いてあればヨシ、でしょう。
映画を見る前よりも、見た後に映画情報やレビューを読んで、「ハイハイ、そうでしたよね」と反芻するのも楽しみの一つです。
なので、結末や仕掛けが「ネタバレ」されていてもぜんぜん問題ないんですが、レビューを参考にその映画を見るかどうか考える人にとっては、「うっかりネタバレ」は迷惑行為ですよね。
ただ、どこからどこまでが「ネタ」と考えるかは、案外厄介な問題です。
結末じゃなくとも、登場人物の描かれ方や心情、セリフは、映画のテーマにつながるものも多いので、そこに自分の解釈を加える「感想」が結果として「ネタバレ」になることもあるので注意が必要です。
がっつりストーリーのみを書き綴っている
ストーリ―を冒頭から丁寧に書き起こし、セリフまで書かれている「渾身の大作」です。
これはもう「レビュー」ではなく、映画本編書き起こし。力業です。ご苦労様です。
あまりにも長いので、全編を読むことはまずありませんが、「アレ?あのシーンのあの人は-」と、細かい部分の確認をしたくなったときに拾い読みします。
で、この長編レビューの後に、感想が一言、二言って……。
「煽り」と「盛り」が多すぎる
「もう涙が止まりません」「感動しました」というような、ド直球の感想。
新作映画のTVCMでよくるアレです。あの手のCMは、かえって見る気をそがれるから不思議です。
また、「アカデミー賞7部門ノミネート」とか、「オスカー俳優勢ぞろい」というような「盛り」。
たしかに、あればいい情報ではありますが、これだけで「だから、いい映画なんです!」ってイチ押しされるのは、ゴメンです。
理由なき「つまらなかった」批評
ストーリーや関連情報を書き綴ったあげく、なぜか感想は「つまらなかった」の一言。
ま、感想なので自由なんですが、「つまらない」ということをわざわざ自分以外の人が目にするところに書く意味は何でしょ?
「つまらない」と思うのは、なぜなのか。なぜ自分には響かなかったのか、ということをちゃんと書いてあれば、「あ、なるほどね」と思うこともあるのですがー。
映画を見た気分になってしまう、すごいレビュー
「ネタバレ」や詳細なストーリーを知ってしまうと「見た気分」になってしまうことがあります。このほかにも、「この映画はこう見るべき」「この映画は、実はこういう意味がある」というような「圧」の強いレビューを読んでしまうと、「もう見なくてもいいかな」と思ってしまいます。
この手のレビューの書き手は、分析力や伝達力に優れた人なんでしょうけど、そうしたスゴすぎるレビューを見ると、映画を見ている最中も、「あのレビューでは、こう書いてたよな―」と、その「ご意見」が邪魔になってしまうこともー。
スゴいレビューほど、映画を見る前には絶対に読んではいけません。
◆こちらで紹介しているサイトは、映画を見た後にぜひ!
映画レビューは何のために書くの?
映画レビューは、「この映画はこんな映画です。こんな風に面白かった(感動した、泣けた)ですよ。みなさんもどうぞ」と、誰かにお勧めするためだけのものではありません。
その映画を見た感想(本を読んだ感想も同じですが)には、そのときの自分の気持ちや立場、環境が強く影響しています。
なので、年月が経って同じ映画を見直したときに、まったく違う感想を抱くことも珍しくありません。
そういう、自分の変化を知るための「映画レビュー」もあると思うのです。
わたしの映画レビューは、そんなレビューです。
・ネタバレは「注意表示」します。
・「煽り」と「盛り」は少なめです。
あなたの「見てみよっかな」を邪魔せず、「どんな映画だったっけ?」をちょっとだけサポートする、そんな映画レビューです。
よろしければ、おひとつどうぞ。