幸運、引き寄せ、騙される心理/暴走する社会正義/ドラマ『風よあらしよ』

まんざらでもない日記

2023年1月23日

関東を中心に発生している連続強盗事件。
留守宅ではなく高齢者のみの在宅を狙う。犯行グループは資産の有無や家庭環境を把握しているのだ。聞けば聞くほど恐ろしくなる。

さらにゾッとするのは、実行犯はSNSで高額バイトとして募られるという話。”オレオレ”や”振り込め”系の詐欺グループとおおもとは同じ。仕事内容は謎で1日で数十万~100万円稼げる、と。

どう考えてもそんな”仕事”があるはずない。
が「(SNSなので)変だなと思ったらブロックすればいいし」という軽い気持ちで連絡を取ってみると、とても親切丁寧な対応で、あたかもまっとうな”仕事”があると思わせるという。

多かれ少なかれSNSで稼ぐ系の話はそんなもんだろう。特別な情報にリーチできた”幸運”、怪しい宗教やスピ系では”引き寄せ”とか”積み上げ”なんて前向きで美しいワードも。

怪しい話がこうした前向きで美しいワードによって、イイ話にすり替わっていく。それが「騙される心理」なんだろうな。


これも社会の闇なのか、と思った出来事をもうひとつ。
神戸の集合住宅で発生した死傷者8人を出した火災事故。この集合住宅では30人が一人暮らしをしていた。

3~4畳ほどの広さでキッチンは共同。長年、生活困窮者や路上生活者の受け皿となっており高齢者も多く、なかには車いすや寝たきりの人もいたという。どういう暮らしぶりかはわからないけれど、「貧困ビジネス」と一刀両断にはできないな、と思った。

貧困ビジネスといえば、若年女性を支援する「Colabo」の問題も。会計報告に不明瞭な点がることが住民監査請求で明らかになった。

が、この話、単なる会計上の問題にとどまらず、支援そのものを「貧困ビジネス」と見なし、フェミ叩の様相を呈している。住民監査請求を起こした中心人物に取り巻きが生まれ先鋭化。その主張は陰謀論化している。

「公金の不正利用許すまじ!」という思いはわからんでもないけれど、自分の生活に実害のないことにここまで熱くなれるのがスゴイんだかなんだか……。暇なのかな。


NKH『風よあらしよ』

録画しておいたドラマ『風よあらしよ』(NHK・全3話)を見る。
明治大正時代を生きたアナキストで作家の伊藤野枝の生涯を描いたもの。原作は村山由佳さんの同名小説。

栗原康さんの『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』を読んで衝撃を受けて以来、いくつかの本を読んだ。(村山さんのコレは未読です)

それらの書物から受ける伊藤野枝の印象は粗野で乱暴で強硬。それを吉高由里子さんがー、というのがどうにもピンとこなかったけれど、そんな心配を吹き飛ばす熱演で満足。ちゃんと粗野で乱暴で強硬だった。そこに吉高さんのあの人懐っこさが加わり、野枝も多分こんな可愛いさもある人だったのかな、と思えた。

惜しむらくは、辻潤と平塚らいてうの存在感、影響力の描写不足。そして全3話という短さ。野枝の人生は28年と短いものだけれど、3話じゃ足りない。

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