入院で職業を聞かれるのはなぜ?「アナムネ」って何?入院で聞かれることへの対応

入院時に聞かれること『賢く病院にかかるための知恵』
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新型コロナウイルス感染症については、厚生労働省のHPをご参照ください。

 

「医療情報と正しく付き合い賢く病院にかかる」をテーマに、全5回のシリーズでお届けしています。

 

その5回目となる今回は、「入院時に聞かれることへの対応」です。

 

入院時には病気のこと以外にもたくさんのことを尋ねられます。

「そんなことが入院や病気に関係あるの?」と思うこともあるかもしれませんが、ちゃんと目的があって情報収集されています。

入院時には何をなぜ聞かれるのか、と、その対処についてご紹介します。

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入院時の聞き取りは「アナムネ(聴取)」という

入院すると、まず看護師が症状や病歴などの聞き取りを行います。

この聞き取りは「アナムネ」といい、情報収集の目的で行われます。

 

「アナムネ」は一般の人には聞き慣れない言葉ですが、ドイツ語で「病歴」のanamnese(アナムネ―ゼ)からきています。

「アナムネ取ってきまーす」や「まだアナムネとってないの!」というやり取りが、看護師の間では日常的に行われています。

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「アナムネ」ってどんなことを聞かれるの?

入院時には次のことを尋ねられます。

・現病歴(入院の目的、病気の症状や経過)
・既往歴(今までにかかった病気、輸血歴)
・介護保険の利用、申請の有無(65歳以上の場合)
・常用している薬、サプリ、健康食品
・普段の食事について(回数や食欲の有無、偏食などの食習慣)
・排泄について(回数や方法)
・日常生活行動について(自分で歩行や移動、食事、排泄、入浴などの活動ができるか)
・睡眠状態(時間、睡眠薬使用の有無)
・喫煙や飲酒習慣
・家族構成と連絡先

アナムネの項目は、病院や診療科目によってさまざまです。

所定の用紙に患者自身(または家族)が記載して看護師に渡すところもあれば、看護師が聞き取りながら記載していくところもあります。

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入院時に職業を聞かれる!? なぜそんなことまで聞くの?

 

聞き取られる情報は、病気の治療や療養に必要な情報として収集されるものですが、なかには「えっ?それって病気と関係あるの?」という質問もあります。

 

たとえば以下の項目は、このような理由によって聞き取られます。

●職業、仕事の内容
職業や仕事そのものと病気との因果関係の有無または影響
労働時間やストレスなどの影響

●宗教、信仰
信仰上受けられない治療があるか、信仰上の生活習慣や食習慣があるか

●趣味
病気や健康への影響

●性格
病気の受け止め方への影響

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答えにくいことを聞かれたら

初対面の相手、しかも「入院」という嬉しくはない状況下にある患者さんに対して行うアナムネ聴取は、看護師にとっても難しい類の仕事です。

取り扱う情報はプライバシーそのものなのに、カーテン1枚で仕切られたほかの患者さんが居る病室で聞き取られるケースもあります。

「家族構成が複雑で、本妻と別居中で内縁の妻あり」とか「ニートの41歳」とか「国家公務員……警察官です」とか、答えにくいこともありますよね。

 

ある程度の経験がある看護師は、病気や入院目的に合わせて聞き取る情報の取捨選択をし、要領よく聞き取っていきますが、新人看護師の場合はそうはいきません。アナムネ用紙の欄を埋めなきゃならない(あえて、そう指導しているところもあります)と、必死で質問攻めにしてきます。

 

もし答えにくいことを聞かれたら、「それって、今回の入院とどういう関係があるんですか?」と、是非聞き返してください。

どういう意図で聞かれているのかが分かれば、入院生活やその後の療養生活、健康の維持増進に役立てることができます。(看護師の成長にもつながります)

もちろん、意図が不明な場合はムリして答える必要はありません。

 

ある病院のアナムネ項目に「病気の理解」という看護師泣かせの項目がありました。

これは、「患者さんが自身の病気をどのように理解しているのか」、という結構重要な項目なのですが、聞き方によっては患者さんの不安をあおります。

「○○さんは、なぜ今回入院になったと理解されていますか?」
「えっ?健康診断で精密検査が必要と言われたので……」
「あ、ハイそうですか……」
「……(えっ?違うの何かもっと悪いところがあるの?)」

 

看護師の質問で疑問に思うことがあれば、どうぞ遠慮せずに聞いてください。

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賢い病院のかかり方 まとめ

ネットには医療や健康に関する情報があふれています。

なかには信ぴょう性の乏しい怪しげな気な情報もありますが、何が正しい情報なのかを見極めるのは簡単なことではありません。

 

今回の シリーズ『医療情報と正しく付き合い、賢く病院にかかるための知恵』でお伝えしたかったことは、ネットの情報をうのみにして、情報に自分をあてはめるのではなく、「病院できちんと相談しましょう」ということです。

病院は「できれば行きたくない場所」ではありますが、病院に行けば医師や看護師、医療相談員などと直接話をすることができます。

自分の症状や考えを正しく伝え、どうしたいのかを意思決定する。医師や看護師、病院のスタッフはそのサポーターです。

医療情報と正しく付き合い、サポーターを活用して自分の健康管理をオーダーメイドする。

これが、賢く病院にかかる知恵です。

 

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