病院は何科に行けばいいの?「診療科目の選び方」

何科に行くか『賢く病院にかかるための知恵』
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新型コロナウイルス感染症については、厚生労働省のHPをご参照ください。

 

ネットには医療情報があふれています。病院や製薬会社による病気の解説もあれば、個人の体験談も―。これらの医療情報と正しく付き合うことは、今の社会において身につけておくべきスキルのひとつです。

 

シリーズ『医療情報と正しく付き合い、賢く病院にかかるための知恵』<第2回>は、「診療科目の選び方」です。

 

頭痛や腹痛、腰痛といったよくある症状で病院を受診しようと思ったときに、何科にかかればいいのか判断に迷うことはありませんか?

今回は、ネットの医療情報の誤った取り扱いによって何科に行くのかの判断を誤らないようにしよう、という話です。

 

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何科に行くかを「病名」で検索してはいけない

その症状は、ホントに「○○病」?

「最近ずっと頭が痛いから病院に行ってみようかな」と思い、何科に行けばいいのかネットで検索。すると、頭痛を引き起こす病気がたくさん出てきます。

片頭痛、筋緊張性頭痛、髄膜炎、脳出血、脳腫瘍―。

 

それぞれの病気の症状の解説を読んでみると、自分の症状は「脳腫瘍」にあてはまっているように思えてきます。そして「脳腫瘍」について検索。

すると、あるサイトに「脳腫瘍は専門的な治療が必要な病気なので、脳腫瘍を専門に取り扱う病院が良いでしょう」という情報が―。

 

さらに「脳腫瘍を専門的に取り扱うのは脳神経外科なので、脳神経外科を受診しましょう」とあります。

「そっか、脳神経外科を受診すればいいのか」

 

―ではありません!

こうした情報によって脳神経外科を探して受診するのは、賢い病院のかかり方ではありません。

素人判断の絞り込みは効率が悪い

まず、その頭痛が本当に「脳腫瘍」なのでしょうか?

 

ネットで病気を検索すると、どうしても重篤な病気に関心が向きがちです。それはそうですよね。誰でも命に関わる病気が一番怖いのですから。

しかし「脳腫瘍」と自己診断のもとで脳神経外科を受診しても、診察の結果ただの風邪による頭痛だったとなるかも―。

この「脳腫瘍ではない」ということは、脳神経外科でなければ診断できないものではありません。
全般的な診療ができる「内科」で診察し、専門的な検査が必要と判断されれば「脳神経外科」に紹介、という流れのほうが効率的です。

「二度手間じゃん!」と思われるかもしれませんが、「脳神経外科」では重篤な病気を多く取り扱うため、非常に混雑しており、専門医も多忙です。

内科での診療情報があれば、それをふまえた上での診療ができますが、まったく情報がなければ一から検査や診察を行わなければならず非効率です。

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検索は「症状」で行う

前章をふまえ、検索は「症状で」です。

特に、腰痛や腹痛といったよくある症状ほど、あらゆる病気の可能性があります。

腰痛は「整形外科」とは限らない

腰痛と言えば整形外科をイメージしますが、腰痛の原因となる病気には内科疾患もあります。

・どんな痛みなのか?(鈍痛、ピリピリ、張るような痛み、など)
・身体を動かすことで変化する痛みなのか?どういう動きで痛みが強くなるのか?
・しびれや感覚障害を伴っているか?
・発熱があるか?
・排尿との関連があるか?

など、痛みに関連のある動作や症状を含めて調べ、整形外科的な症状なのか、内科疾患の可能性があるのかをザックリ判断しましょう。(くれぐれも病名を決めてしまわないようにしましょう)
どうしてもどちらの診療科にかかるべきか分からないときは、先に「内科」の受診をお勧めします。
腰痛が内科疾患によるものかの検査を受け、異常がなければ後日、整形外科を紹介してもらいましょう。

 

整形外科を先に受診すると、腰痛の原因は不明でも痛みをとる治療(痛み止めの処方や理学療法)が行われるケースがあります。

いずれの場合も、「内科的な症状なのか、整形的なものか自分では分からないので―」と担当医に相談し、両面からの検査(必要であれば治療)を希望していることを伝えましょう。

 

女性の腹痛や腰痛は「婦人科」も視野に

女性の場合は、さらに「婦人科疾患」という可能性もあります。

月経との関連や不正出血があれば、婦人科受診を優先しましょう。

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総合病院がいいの?クリニックがいいの?

総合病院のメリット・デメリット

総合病院には複数の診療科目があります。どの診療科にかかればいいのか分からないときには、窓口で相談すると適切な診療科目に案内されます。

また、何科か特定できない症状の診療にあたる「総合診療科」を設けている病院もあります。

 

総合病院は検査機器が充実しており、詳しい検査を受けられるというメリットがあります。

しかし、診療科が専門分化されすぎて、「あ、専門じゃないから分かりません」とあっさり答える残念な医師もいます。

地域によっては、患者が集中し待ち時間が長いことなども総合病院のデメリットです。

クリニックのメリット・デメリット

一方、クリニック(入院施設のない、あるいは19床以下の診療所を指します)は、標榜科目以外の診療科の病気でも比較的柔軟に対応してもらえます。

しかし、クリニックによっては検査設備が乏しく、詳しい検査が必要な場合は、紹介のうえ、別の病院に行かなけれならない不便さがあります。

総合病院とクリニック、どっちがいいの?

日頃の健康管理を「かかりつけ医」としてクリニックで診てもらい、必要に応じて専門医のいる総合病院に連携をとってもらう、これが、もっとも賢い病院のかかり方でしょう。

 

例にあげた腰痛の場合であれば、とりあえず症状を緩和したいなら「クリニック」、症状の原因の精査を希望するなら紹介のうえ「総合病院」に行く、でしょう。

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まとめ 何科にかかるかの判断に迷ったら

何科に行くべきかをネットで調べるときのポイントは以下の2つです。

・ネットで医療情報を調べるときは、自己診断で「病名」を絞り込まない
・症状で検索し、関連がありそうな「診療科目」を調べる

それでも、よく分からないときは、「#7119」救急相談センターへ相談してみましょう。

 

「#7119」は、消防庁の救急センター事業として、急な病気やケガの救急対応案内のほか、適切な診療科目や医療機関の案内を行っています。
(*都市部を中心に展開 2018年現在の普及率(人口カバー率)は36%)

 

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