定例「映画好き」マウント騒動/「脱!毛嫌い」の島田雅彦/これから読む本、読みたい本

まんざらでもない日記

2022年11月14日

SNSでチョイチョイ起こる「映画好き」をめぐる”マウント”騒動。
「映画好きなら年間で365本以上は見るべき」とか「○○を見てないのに映画好き?は?」とか「やっぱ映画館しょ!」とか「あの映画で感動!?草」いった類のアレ。

わかってて煽ってるんでしょう。で今回も「何本見ようが、何を見ようが、どんな感想を持とうが趣味でやってんだから人それぞれでいいじゃん」というところに無事着地したもよう。なによりです。

思えばSNSがない時代にはこういったことを面と向かっていうヤツがいた。

(これも発端はそんな話です)


めちゃくちゃ腹が立ったし、そういうイヤミなヤツを見返したくて名作と言われる映画や難解映画をがむしゃらに見た時期もあった。

が、そのときに楽しめたか、と言われればそうじゃなかったかも。”見た”という以上のものは残っていない気もする。けれどもそれもいい経験だったと今は思う。

「楽しみ方は人それぞれ」はそのとおりなんだけど、ときには自分の好みに反するものを見るのもいい。そしてそれを「わかる」を越えて楽しめる境地に達したい。


で、そんなちょっと歳上のイヤミな人たちが読んでいたのが島田雅彦。
スノッブなイメージとイケメン作家というポジションへの偏見(スイマセン)で、長いこと毛嫌いしていたけれど、読んでみたら超オモシロイ!

いま読んでいる『君が異端だった頃』は自伝的小説で主人公は二人称の「君」。
クラシック音楽が好きで女性には不自由しないイケメンでしかも奇人、という小説の世界にしか存在しえないような「君」を、本人が突き放すように書き綴っている。

若い頃の私はそんなシニカルな視線が嫌いだったし怖かったのだと思った。今はそれを欲してしまうのだから、歳をとるって残酷で面白い。

6度の芥川賞落選を経て、現在も精力的に新作を発表している島田氏。
最新作は政治エンタメ小説の『パンとサーカス』 これも読みたい。


なんとなく週1になっているこの日記。1週間の間に引っかかったことをメモしているのだが、いざ書くとなったとき「これを書いてもつまらんな」「どう書いても面白くはならんな」と思うことがある。今回の「映画好きのマウント」なんてホントどうでもいい話だった。

さ、気を取り直して、これから読みたい本をピックアップ。

『蟹の横歩き -ヴィルヘルム・グストロフ号事件』ギュンター・グラス
第2二次世界大戦末期にソ連軍によって撃沈されたドイツの客船ヴィルヘルム・グストロフ号。半世紀以上語られることのなかったこの事件(もちろん知らなかった)を『ブリキの太鼓』のギュンター・グラスが描くノンフィクションではなく小説。たぶんスゴイことになっていると思う。

『いま私たちが考えるべきこと』橋本治
「私」と「社会」の間に内在する断絶の根本原因を探る書、らしい。答えなき考えさせられる本、らしい。

『731 ー石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く』青木冨貴子
第二次世界大戦中に生体解剖やペスト菌などの細菌研究を行っていた731部隊。隊長、石井四郎がどうやって戦争責任から免れたかを描くノンフィクション。 心して読みたい。

『本当はちがうんだ日記』穂村弘
人気歌人、穂村弘氏のエッセイ。 笑いも必要。

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