「変わらなくていい」の本心とその先

「変わらなくていい」の本心とその先

参院選に向けて各党のアッピール合戦もたけなわ。

ことあるごとに安倍首相が「悪夢のような民主党政権時代」と挑発するかと思えば、野党は「年金100年安心は国家詐欺だ!」と青筋立てて応戦(にもなってないけど)。

 

このもようを「はいはい、そうは言っても変わらんでしょ、いや、変わらなくてもいいんじゃない?」と、冷めた目で見ている一国民の私です。

 

こんな無関心なヤツがいるからこの国は!とドヤされそうな気がしますが、「変わらなくていい」にもちゃんとした意思があるんですよ。

で、「ふむふむ」「そうそう」と思って読んだのがこちらの記事です。

変化やだ 自民でいい自民 「安倍支持」の空気 2019参院選(上) 朝日新聞 2019年7月1日

安倍内閣の支持率は、18歳~39歳の男性で際立って高い特徴があるそうな。

で、社会保障など将来に回されたツケを負担するこの世代がなぜ安倍支持なの?ということを掘った記事です。

 

記事で取り上げられている男性の背景はこう。

青森県大鰐町で生まれ育ち、高齢化が凄まじい故郷を離れ東京で就職(高卒)。
電気工事士の仕事に就くが「30年後も働き続けられるだろうか」と不安になり2年後に転職。現在はベンチャー系のマーケティング会社で働いている。
給与は月22万円。
空き時間はFXの勉強に充て、「貯金しても無駄。今は借金してでもFXにつぎ込みたい」という現在25歳、独身。

「借金してでもFXー」はどうかと思いますが、どこにでもいるフツーの男性ですよ。

 

で、この男性の政治に対する姿勢は、

「何かが変わることでこれ以上悪くなるくらいなら、変わらなくていい」
「頼りになるのは政治ではなく、スキルとお金。自分のことは自分で守るのが当たり前」ーだから、選ぶなら自民。

「スキルと金」というと、サラリーマンを「オワコン」と揶揄するあの界隈のイメージとも重なってしまいますが、とりあえずそのイメージは取っ払いましょう。

要は「自分のことは自分でー」という意識が強い、会社やましてや政治が自分の暮らしを守ってくれるなんてつゆほども思っていないことがわかります。

 

さらに記事では、同じ大鰐町の農業を営む30代前半の男性(既婚)の話も掲載しています。

国の交付金や補助金も削減傾向にあり、膨大な借金を抱える若者も多い。
「ころころ変わる農政に翻弄されるくらいなら、いっそ現状維持のほうが邪魔されなくていい」と。

「安倍支持」の空気 2019参院選(上)朝日新聞2019年7月1日

 

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「変わらなくていい」の本心は「邪魔すんな」

「邪魔すんな」

「変わらなくていい」の本心はコレなんですよ。

 

既得を守りたいがための「変わらなくていい」ではなく、「自分のことは自分でなんとかするから、政治は変わらなくていい(邪魔すんな)」

自分の暮らしや生き方を前向きに求める人ほど「政治」に惑わされたくないと考え、「政治離れ」が進んでいるように思うのです。

 

しかし、この「自分のことは自分でー」という気持ちや行動は、友人や知人、地域、SNSへと広がって、やがて社会を動かしていくでしょうし、それが新しい政治につながることになるのかも。

 

そう考えると「変わらなくていい」は、「変わっていく」「変えていく」の最初の一歩かもしれませんよね。

 

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そんな悠長なことは言っとられん!

ガンガン変えていく! オレが、オレの執念で変えてやる!

 

というオッサンの圧が強い映画はいかがでしょうか。

映画『アイヒマンを追え ナチスが最も畏れた男』

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第二次世界大戦中、ナチスによるホロコーストに関わったアイヒマンを探し出し、裁判にかけることに執念を燃やし続けた検事長フリッツ・バウワー。

男・バウワー(そういえば「男・山根」さんはどうされているんでしょうね)を駆り立てる原動力とは何か。バウワーの人間力に圧倒される映画です。

 

◆「変わらなくていい」なんて言ってたら張り倒されます。

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