運動不足の解消のためにウォーキングをしたりしなかったりの昨今、みなさまいかがお過ごしでしょうか。私は今、「運動をすると顔が赤くなる問題」と格闘しています。
もともとの体質や更年期まっただ中という「顔が赤くなる要素」は理解していても、「だったらしょうがないね。じゃ、ウォーキングに行ってきます!」となるはずがありません。ウォーキングの途中でコンビニに寄ると「赤鬼襲来!と思われるのでは?」とか、「そもそもこんなに顔が赤くなるのにウォーキングは危険じゃないか?」とか、サボる理由が次々と思い浮かぶのです。
運動すると顔が赤くなる問題に解決策はあるのでしょうか。
運動すると顔が赤くなる原因
運動すると顔が赤くなる原因をザックリと言いますと、顔面の毛細血管が広がるからです。で、この顔面の毛細血管が広がったり縮んだりするのを操作しているのは自律神経。
本来、イイ感じに自動調節してくれる自律神経ですが、ストレスや更年期のホルモンバランスの変調によって乱れてしまうことがあります。
運動開始時には交感神経が優位となり顔面の毛細血管が収縮。運動中には貯まった熱を放出するために毛細血管は拡張し、運動後は副交感神経が優位となってさらに拡張するという、よくデキたしくみになっているのです。
では、人間はみんなこの機能を持っているはずなのに、なぜ人によって顔が赤くなったりならなかったりするのでしょうか。あの石田ゆり子は赤くなりそうもないのに、なぜ私は赤くなるのでしょうか!
◆こちらが私があの石田ゆり子に肉薄した(?)話です。
原因は毛細血管の反応が「度が過ぎてしまうこと」
赤くなるかならないかー、この差は毛細血管の動き(反応)の差が関係していると思われます。
運動中に顔が赤くなるのは、毛細血管の収縮や拡張といった動き(反応)の「度が過ぎた」状態。運動への耐性ができていない、昨晩飲み過ぎて体調が悪いといった諸条件は、「度が過ぎた状態」を作りやすく、更年期のホルモンバランスの変化も「度が過ぎてしまう原因」の一つなのです。
運動中に顔が赤くならないための対策
運動中に顔が赤くならないようにするためには、顔面の毛細血管が縮んだり広がったりする動きの「度が過ぎないように」すればいいわけです。
更年期に関してはどうしようもないので他の対策を考えてみましょう。
運動に慣れる、慣らす
運動する状態にカラダを慣らしましょう。
「習慣的に運動をする」という意味もありますが、それよりも毎回の運動時にカラダを慣らしながら動かすということです。
いきなりウォーキングに出発するのではなく、室内でストレッチや筋トレを行い、毛細血管を収縮させておく。水分を摂って毛細血管が拡張し始めたころ(といっても自覚はできませんが)にウォーキングを開始する。ウォーキングのスピードは徐々に上げ、歩くスピードを急激に変えない。気温差が大きなところを行ったり来たりしない。
こうした対策で毛細血管の収縮・拡張を「度が過ぎない」ようにし、結果、顔が赤くなるのを防ぐことができるー、はずです(現在実証実験中)。
体調を整える
そもそも体調を整えるために運動するわけですが、運動するためには体調がよくなくてはいけない、という事実を無視してはいけません。前日の寝不足や深酒、疲労がたまった状態で無理に運動をすると、自律神経の働きが乱れ、血管の収縮や拡張に異変を起こしやすくなります。
それは顔面の毛細血管に限らず、大きな血管で起きてしまうこともー。
私のような慢性的に運動不足の人は、まず「運動するために体調を整える」ことを肝に銘じましょう。
・準備運動で血管を収縮させてから、一息おいてウォーキングに出発する
・運動中は、運動の負荷量や気温差などの「変化」を避ける
・体調を整え、運動に慣れる、耐えうるカラダをつくる
というわけで、運動で熱くなった顔面とカラダをクールダウンできる映画を2本ご紹介しましょう。
1本目は、
映画『ファーゴ』(1996年)
映画『ファーゴ』は、アメリカ、ミネソタ州~ノースダコタ州を舞台に起きる狂言誘拐+殺人事件を描いた映画です。
両州はアメリカ北部に位置し、冬にはかなり寒くなる地域。深々と積もる雪の中で、どうしようもない人間たちが引き起こす凶行に心の底から冷やされることでしょう。
もう1本は、日本の極寒地映画の代表作。
映画『八甲田山』(1977年)
日清日露戦争時代の日本。青森県八甲田山での雪中行軍の演習中に部隊が遭難してしまう話です。リーダー像や組織の構成など対象的に描かれた2隊が明暗を分けることになる「リーダー論」や「組織論」においても多くの教訓が込められた名作です。
が、見どころは、雪!
雪、雪、雪しかない世界の中で、人が「人であること」をどんどん失っていく、自然の冷酷さは容赦なし!
「天はわれわれを見放した」という名台詞を放つ北大路欣也の姿を、ぜひ、運動中にも思い出してみてはいかがでしょうか。