なぜ今日は病院に? 病院での「受診目的の伝え方」

『賢く病院にかかるための知恵』
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新型コロナウイルス感染症については、厚生労働省のHPをご参照ください。

 

医療情報と正しく付き合うことは、今の社会において身につけておくべきスキルのひとつです。

シリーズ『医療情報と正しく付き合い、賢く病院にかかるための知恵』<第3回>は、「受診目的の伝え方」です。

 

病院を受診するときには、その目的を正確に伝えなければ納得のいく診療は受けられません。

「なぜ病院に来たのか」を伝える。当たり前のことですが、これが上手くできていないケースって結構あるんですよ。

 

 

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受付で受診目的を伝える

まずは、最初の段階、「受付」です。

大きな病院では、新患と再診の受付が分かれている場合があります。

はじめてその病院に行く場合は、もちろん「新患」です。また、以前かかったことのある病院でも、最終受診日から1カ月以上経っている場合には「新患」として扱う病院がほとんどです。

よく分からない場合は「新患」で手続きをしましょう。

 

また、最近は自動の受付機を導入している病院も増えています。受付機の操作が分からないときは、最寄りの窓口に声をかけましょう。

受付窓口では受診目的を「簡単に」伝える

病院の受付で、症状を長々と説明する必要はありません。

「熱が続くので診てもらいと思います」
「会社の健康診断で精密検査が必要と言われました」

など、受診目的をザックリと伝えましょう。

 

「(診察室の)中で先生に言うからいい!受付のアンタに行っても分からんやろ」と、半分キレ気味に受付を通過しようとする人もいますが、これは賢い病院のかかり方ではありません。

受付は基本的には事務手続きの場ですが、同時に受診目的に応じた診療の振り分けや緊急性の判断を行っています。

最近はこの機能を強化する意味で、総合受付に看護師を配置する病院もあります。

適切に対処してもらうためにも、受診目的は簡潔に伝えましょう。

 

痛みや気分不良などの症状が強く「今にも倒れそう」という場合には、遠慮せずに受付でそのことを伝えましょう。

詳しいことは「問診表」に記載する

いつ頃からどのような症状があるのかや、既往歴(持病や過去にかかったことのある病気)などの詳しいことは、渡される「問診表」に記載します。

紹介状や資料は、受付に提出する

他の病院からの紹介状や資料がある場合は、受付に提出します。
また、会社の健康診断の結果票もこの段階で提出しておきましょう。

 

次に向かうべき診療科の案内を受けたところで受付は無事通過です。

(病院によっては、個別の診療科で再度簡単な受付がある場合があります)

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看護師に受診目的を伝える

次は、診療科の看護師に受診目的を伝えます。

これは「予備問診」と言われるもので、体温や血圧測定と合わせて、受付に提出した「問診表」をもとに、現在の症状やこれまでの経過などを詳しく聞かれます。

多少二度手間の印象もありますが、これは、この後に続く診察や検査をスムーズに行うためのものです。

 

医師の診察の前に必要な検査を行うか、または、緊急で医師に診てもらわなければならないかなどを、看護師は「予備問診」で判断しています。

なので、ここでも「中で先生に言うからっ!」とキレてしまわないようにしましょう。
また、ウザそーな態度で「具合が悪いんだから察してよ」的なアピールも無効です。

「○○病の検査をしてほしい」って言ってもいいの?

「患者中心の医療」といいつつ、まだまだ「患者には分からないことが多い」「患者からは言いにくい雰囲気がある」という現状です。

「ネットで調べたところ、自分は○○病じゃないかと思うんだけど、その検査をしてほしいって言ってもいいのかな」というときには、どうアプローチしますか?

 

ここで使うべきは「看護師」です。

医師のなかには、患者が「○○病じゃないかと―」と言っただけで、「シロートが勝手に病気を診断しやがって!」(あ、ここまで口の悪い医師は稀です)となる人もいます。看護師であれば、そこまで「シロート判断ガ―」とキレることもなく、○○病かもという視点での問診を行ってくれます。

 

医師に直接尋ねにくいことはひとまず看護師に尋ね、ワンクッション置くというのが賢い病院のかかり方です。

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医師に受診目的を伝える

ようやく医師の診察です。受付や予備問診、あるいは検査で待たされた人は「やっとかよ……」という気持ちですよね。

そこで、医師に「今日はどうしたの?」みたいに聞かれると「は?引き継ぎはどーなっとーんじゃ、ボケぇー!」と思うでしょうが、医師の「どうしましたか?」は、「こんにちは」「はじめまして」のようなモンなので、気にすることはありません。落ち着いて受診目的を伝えましょう。

 

『病院は何科に行けばいいの?「診療科目の選び方」 賢く病院にかかるための知恵<第2回>』に書いていますが、「何科にかかればいいのか分からず、とりあえず内科に来てみた」、という場合や、「○○病じゃないかと気になっている」という自身の考えはきちんと伝えましょう。

 

ただし!繰り返しになりますが、医師の中には患者が「病名」を使うことを嫌う人もいます。

「風邪だと思うんですが、咳が続いて―」という患者さんに対し、「あなたが風邪って診断したなら、そうじゃない?」と、いうクソ意地の悪い医師の発言を耳にしたこともあります。

 

ま、ここまでの反応はレアですが、患者が病名を決めてかかったり、稀な病気にこだわったりすると、診療上のコミュニケーションが取りづらくなります。

特に著名人がかかった病気はネットで取り上げられることも多く、人々の関心を集めます。

しかし、正確な診断や原因、状況との因果関係はハッキリしていないことが多く、ネット記事のほとんどは憶測です。

そうした憶測まじりの不正確な情報を鵜呑みにして、「自分は心不全じゃないですか?」「○○産のものを食べたから胃がんになってないですか?」「××の検査はしなくていいんですか?」などと言い出す患者に対して「ナニ言ってんの?」と言いたくなる医師の気持ちも分かります。

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受診目的とは「病院にかかることで何を解決したいのか」

「せっかく病院に行ったのに、特に異常なし、でもまだ調子が悪いんだけど―」ではスッキリしませんよね。

そうならないためには、何のために病院に行くのかをしっかりと考えておきましょう。

・症状の原因は、大きな病気によるものではないか?
・そうでなければ、なぜこのような症状があるのか?
・それを検査でハッキリさせることは可能か?
・原因が分からない場合はどうすればいいのか?
・ほかの診療科で診てもらった方がいいのか?
・このまましばらく様子をみたほうがいいのか?
・食生活や睡眠、仕事との関連はあるのか?

これらをクリアにしていくことが、病院にかかる目的です。
ネットの医療情報だけで自己診断したり、間違った判断や行動をとってしまうと、問題が一向に解決しないばかりか、余計な心配事が増えることにもなりかねません。

医療情報と正しく付き合い、賢く病院にかかりましょう。

 

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