共感性羞恥は克服しなくていい。あえて味わう【おすすめの映画】

共感性羞恥は克服しなくていい。あえて味わう【おすすめの映画】

8年婚活しているけどうまく行かない男性が、この日初デートの女性にワンピースを買ってあげようとしたところ、19,000円を1,900円と見間違い、手持ちのお金はないわ、カードも持ち歩いていないわで、結果フラれてしまったという不幸な(?)話。

 

8年婚活ー、
初対面でプレゼントって、
金額を見間違うって、
そもそも1,900円のワンピをプレゼントって、
手持ち金がー、
カード持ち歩かないって、

 

と、まあ、気になる点は山ほどあるわけですが、私が一番気になったのは、その現場に居合わせた人々の気持ちです。

相手女性はもちろんのこと、レジ対応をした店員さんー。

彼らは「恥をかいている人(8年婚活男性)」を見て、あの何ともいえない気持ちになりはしなかったのでしょうか。

 

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共感性羞恥とは

共感性羞恥とは、恥をかいている人を見ると、まるで自分が恥をかいているような気持ちになってしまうこと。感情移入しやすい人や感受性が豊かな人がそうなりやすいそうな。

「共感」の度合いはさまざまでしょうが、少なくとも「もう!なんなのっ!こんな恥ずかしいことして!」と怒る人は「非共感タイプ」でしょう。

 

もちろん、どちらが良いとか悪いという話でもありません。

 

こんな場面はご用心! 日常に潜む恥ずかしさ

できることなら恥ずかしい思いはしたくないー、そう思うのがフツーでしょう。

 

なかには、”進んで恥をかけ!”とか”恥をかくのを恐れるな!”といった教えもありますが、「共感性羞恥」で味わう恥ずかしさは、これとは全く異質のものです。

ビジネスや社交のシーンで積極的になれないとか、好きな人の前で照れてしまうのは、予測可能な恥ずかしさ。これは訓練や腹をくくることで克服可能でしょう。

 

これに対し「共感性羞恥」は予測不能です。

他人の行いに対して「恥ずかしい」という思いが不意に沸き起こってしまうのです。

・スピーチで言い淀んだり、言葉が出なくなってしまう人を見てしまったとき
・初デートなのに、場違いなお店に来てしまったとき
・鼻毛が出ていることに周囲の人が気がついてザワザワしているところに居合わせてしまったとき

 

あんなことして恥ずかしいー、と他人の立場で思うのではなく、まるで自分がー、というのが「共感性羞恥」ですから、自分もやりかねないという出来事や、自分と似たような人が窮地に陥っている場面では、用心しておいたほうがいいのかもしれません。

 

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共感性羞恥は克服できる?する?

かくいう私も共感してしまうタイプで、冒頭の1900円事件なんてことが目の前であったら、当事者以上に恥ずかしくなってしまうでしょう。

 

共感性羞恥を克服する方法はあるのでしょうか。

自分がどんな場面、行動に「恥ずかしさ」を共感しやすいかという傾向が判れば、その状況を”避ける”あるいは”慣れる”ということで、ある程度コントロールすることは可能でしょう。

 

ですが、無理に克服する必要はないと思うのです。

 

他人事なのに自分のことのように恥ずかしくなるー。
厄介ではありますが、人間らしいではありませんか。

私はむしろ、あえてその恥ずかしさを味わいたくなっている今日この頃です。

 

――――――

 

というわけで今回のおすすめ映画は「共感性羞恥」を味わえる映画です。

私はとりわけ、ファッションがダサくて恥をかいたりバカにされるシーンに、いたたまれない気持ちを抱きます。

 

まずはコレ。

 

映画『リプリー』(1999年)

 

アラン・ドロンの『太陽がいっぱい』をマット・デイモンでリメイクした作品です。

イタリアで遊んでいるボンボン息子(ジュード・ロウ)をアメリカに連れ戻してほしい、というボンボンの父の依頼を受けたダサい苦学生(もちろんマット)が、ボンボンの暮らしやボンボンそのものに憧れを抱き、それがやがて嫉妬に変わり、でも性愛の思いもあって、ついにー。

という話です(ザックリでスイマセン)。

 

で、マット・デイモンがボンボンの仲間に服装をバカにされるシーンがあって、マットとしては自分なりに気を使ってオシャレにしていたのに、

 

”アイツ、暖かいローマでコーデュロイの上着って、なくね?”

 

って、聞えよがしに言われるんですよ。

 

実は私も若かりし頃に同じような経験がー。

若干季節外れの時期にコーデュロイのパンツをはいていたとき、イヤミな男が、

 

”これ冬モンじゃね?”

 

と、わざわざご指摘なさったんですよ!

 

 

”いや、細畝(うね)やし!”

 

とも言えず、そのあと自分がどう振舞ったかの記憶すらありません。

 

この映画のマットは、全編に渡ってこんな感じで、共感性羞恥を刺激しまくりますので注意してご覧ください。

 

 

もう1本。

 

映画『アイ、トーニャ』(2017年)

 

実在のフィギュアスケーター、トーニャ・ハーディングの半生を描いた作品です。

 

<関連記事>

 

フィギュアスケートってお金かかるのに、トーニャ(マーゴット・ロビー)の家は貧乏。
衣装やレッスンに通う服装も選手の評価につながると言われちゃ手作りするしかないんですよ。

で、オトンが射止めた獣で毛皮をつぎはぎして上着をハンドメイドするんですが、当然奇異な目で見られてしまう。が、これがトーニャの反骨精神を培っていくんですね。

このシーンは、特におすすめです。

 

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