『 読書で賢く生きる 』中川淳一郎 / 漆原直行 / 山本一郎

『 読書で賢く生きる 』中川淳一郎 / 漆原直行 / 山本一郎

Webライティングやブログを始めてからというもの、読書の傾向が変わってきました。

いわゆる「ビジネス書」を読む機会が増えたのです。

ネットで話題になる本といえば、ビジネス書や自己啓発本が多く、煽りの強いタイトルに胡散臭さを感じても、読まずにあーだこーだ言うわけにもいかないー。

が、読んではみたものの、多くの「ビジネス書」に書いてあることは同じようなこととばかりで、読めば読むほど満足いかなくなる。

そもそも、私の場合は「記事ネタのために読む」という動機が不純なわけですがー。

そんな「ビジネス書」に満足できない読者に向けた「ガイド本」となるのが本書『 読書で賢く生きる ービジネススキル探しを超えて』です。

 

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『ビジネス書ぶった斬りナイト』+3者それぞれの読書指南

Webメディアに詳しいお三方(中川一郎氏漆原直行氏山本一郎氏)が、ビジネス書界隈をぶった斬っていきます。

「何を読めばいいのかわからない」「どんな意識で本と接していいのかわからない」(本書より引用)という悩みを持つ読者に、読むべきビジネス書やビジネス書をどう読むか、について解説しています。

それぞれの読書遍歴や読書法、おすすめのビジネス書について、

・ネット時代こそ本を読むとトクをする。(中川淳一郎氏)
・駄本を見極め、古典を読破する技術(漆原直行氏)
・人生を変えていく読書術とは(山本一郎)

に加え、お三方によるトークイベント『ビジネス書ぶった斬りナイト(の書き起こし)』で構成さています。

お三方ともさすがの読書遍歴で、「ビジネス書」界隈に対する見方も手厳しい。

特に、自己啓発系の「ビジネス書」は、本の内容のみならず、手を変え品を変えしながら自己啓発されたい人をカモにする「自己啓発本ビジネス」の問題点も指摘しています。

「自己啓発本」の気持ち悪さはブログに通ず

漆原氏が解説する「自己啓発・成功本 お約束の展開パターン」を抜粋しますと、

①ザックリとした問題提起(前振り)
「○○で悩んでいる人が増えています」②歓迎、鼓舞、共感や仲間意識の醸成
「あなたの悩みはよくわかります」「あなただってやればできる。あなたと私たち成功者の違いは、やるかやらないかの違いだけなんです」③対処、対応すべき対象=目的、目標の設定
「なぜ○○という状況になってしまうのか? それは△△だからです」

④目的意識の強化、対応、実現するために何をすべきか→ゴールの設定
「問題を解決したいですよね? そのためには目標意識を持たなければなりません」
「あなたが本気で考えたこと、本当に信じたことだけが実現するのです」
<事例紹介に展開>

⑤スケジュールやコスト意識の重要性、継続のメリットを力説
「継続こそ正義。適宜、到達の度合いと残りの課題などを勘案しながら、スケジュールを見直し『継続すること』を継続して、ゴールに到達するのです」

⑥主題の念押し、激励と送り出し
「課題と攻略法を把握したのだから、あとはもうひたすらに取り組むのみです」

このパターンってどっかで見たようなー、と思ったら、「ブログの書き方、作り方」のフォーマットと同じなのです。

やたら語りかけ、啓発臭をプンプンさせるタイプのブログは「〇〇」や「△△」が何であれ、このパターンに一致しています。

自己啓発本やそれ系のブログが言っていることは間違いではないのでしょうが、これらがパターン化が見て取れるー、すなわち「目新しさがない」ということです。

「自己啓発+仕事術+思考術」のビジネス書を読んでも満足しないのは、この「焼き増し感」が半端ないからでしょう。

さらに、自己啓発系のビジネス本には、セルフプランディングありきで、自分がやっているセミナーや講演会に誘導するためのフロント商材的なものも多いと。

これも、ブログ界隈ではおなじみの現象です。

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「ビジネス書」とどう接すればいいのか。

著者3名が共通して言うことは、「定番」「古典」を読めばいい、と。

自己啓発本を例にとると、

『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー)
『思考は現実化する』(ナポレオン・ヒル)
『人を動かす』(デール・カーネギー)

あたりです(漆原氏選)。

数多ある劣化再生産版的なビジネス書は、

「定番本から言説や思考のフレームワーク、メゾットを拝借して、ときには著者の曲解や超訳的なトンデモ解釈を織り交ぜながら、都合よくまとめてしまっている本も数多く存在しています」(本書より引用)

と。納得です。

さらに「社長本」(社長が書いた自伝や仕事術の本、中川氏は松下幸之助の『商売心得帖』『経営心得帖』をイチ押し)の読み方や、出版社の胡散臭さなども解説。

ビジネス書にカモられることなく、正しく対峙するための知恵が満載の1冊です。

 

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