世の中にはさまざまな「ダメ男」がいます。仕事が長続きしない、女グセが悪い、投資やギャンブルで失敗して借金まみれー。しかし、ハッキリ言って彼らはとても魅力的な存在です。
もしこの世の中が、イケメンで細マッチョ、髪の毛もフッサフサ、性格も申し分なく、仕事もそつなくこなし、 家族や友達を大切にし、 家事も進んで行う、お金の使い方もスマートで、もちろんリッチ、結構難しいことも知っているのに、ひけらかさない。こんな男ばかりだったらどうします?
大歓迎ですっ! には違いありませんが、たぶん、こういう男性ってつまらなくなると思うんですよね。ま、「たぶんー、」としか言いようがないんですが。
その点「ダメ男」はこちらを退屈させることもなければ、安心させることもない。ありきたりの日常に刺激を与えてくれるのは「イイ男」ではなく「ダメ男」なのです。
が! だからといってガチの「ダメ男」を夫や彼氏にしてしまうと、トンデモナイ事態になるかも。
そうならないために、映画の中の「ダメ男」を堪能し「ダメ男耐性」をつけておきましょう。
映画『ハーフネルソン』のダン 典型的なダメ男
ThinkFilm / Photofest / ゲッティ イメージズ
映画『ハーフネルソン』(2006年)は、ドラッグ常習者の中学校教師ダン(ライアン・ゴズリング)と、ヤクの売人の兄を持つ女生徒との交流を描いた映画です。
ドラッグ常習者が教師-、という時点で「あの国はどうなってんだ!」と思いますが、日本でもちょいちょいニュースになりますよね、教師が薬物に手を出していたという事件が。ま、この映画ではそういった社会情勢云々はスルーして、薬に溺れる男の危ない魅力を存分に堪能しましょう。
主演のライアン・ゴズリングはこの映画の演技を高く評価され、以後、『マネー・ショート』『ブレードランナー2049』『ラ・ラ・ランド』などのヒット作への出演が相次ぎます。あの「眠そうな垂れ目」が女心を刺激するのですが、本作のダンはまさに極めつけです。
自分もまだヤクを断ち切れない身でありながら、少女のおかれた劣悪な環境を憂い、なんとかして救い出そうとします。
が、そこはダメ男! 完全無欠のヒーローになれるはずもなく、さらにヤクに溺れ、女に手を出しボロボロに。救い出すどころか少女に助けられてるやんアンタっ! しっかりしい! と、叱咤激励したくなる典型的なダメ男のダンです。
もし、この手のダメ男に心を奪われたら大変なことになりますよ。映画のクールな黒人少女のように、友情をベースにした付き合いを心がけるべきでしょう。
映画『スリー・ビルボード』のディクソン 悲しいダメ男
Fox Searchlight Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ
映画『スリー・ビルボード』(2017年)は、娘を殺された母(フランシス・マクドーマンド)が建てた3つの看板が映し出す、事件や地域社会をめぐる「怒り」と「許し」を描いた作品です。
ディクソンは怒りの矛先となる警察署長の部下。差別主義者で身勝手な仕事っぷりの背景には、しあわせとは言えない家庭環境がありー。
ディクソンは、「悲しいダメ男」 こういう風にしか生きられない男っているんですよね。
が、あることを機にディクソンは変わっていきます。捨て身で犯人の手がかりを探し出し-。(いろいろと考えさせられるラストは、本編でお楽しみください)
ディクソンを演じるのは、サム・ロックウェル。『ウェルカム・トゥ・コリンウッド』のペロのような「飄々とした」のイメージがあります、どこか「悲しさ」を感じさせる役者さんです。
そういう風貌なのかもしれませんね。
こういう悲しいダメ男は「私が救ってあげる」なんて思ってはダメ。悲しいダメ男の内面をかえって傷つけることになります。変化を待つしかないでしょう。
「ダメ男」は映画で堪能する まとめ
愛すべき「ダメ男」 けれども自分の生活にガッツリ関わってくるのはちょっと厄介です。
なんだかんだ言っても、ライアン・ゴズリングもサム・ロックウェルもめちゃめちゃイイ男。身を滅ぼさないためには、映画で「イイ男」が演じる「ダメ男」を堪能する!
これに限ります!
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