本と読書

おすすめの本と読書に関するコラムです。

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『スタッフロール』深緑野分 スタッフロールに込めた思いとは

『スタッフロール』は映画界を舞台にした2人の女性クリエイターの物語です。直木賞でも有力視(惜しくも受賞は逃しましたが)され評判も上々。映画好きとしてはいやでも期待が高まります。が、ちょっと期待し過ぎたのかもしれません。
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『東ドイツのひとびと 失われた国の地誌学』 ヴォルフガング・エングラー 監視社会の奥にあったひとびとの日常とは

映画『善き人のためのソナタ』の主人公のあの音楽を聴いたときの複雑な表情には何がこめられていたのかー。監視社会、全体主義社会という東ドイツのなかでひとびとはどんな世界を生きていたのか、国家体制や政治の側面だけでなくその日常を描く本書『東ドイツのひとびと 失われた国の地誌学』こそ参考になるのでは、と思い読んでみました。
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『学校が教えないほんとうの政治の話』斎藤美奈子 政治に「中立」はない

私はずっと自分は政治的には「中立」だと思っていました。が、ここ数年「中立」と思っていたその立ち位置が、随分「左」に寄っていることに気づきました。「私は変わってはいない、世の中が「右」に寄ったのだ」と。ホントにそうなのか?本書『学校が教えないほんとうの政治の話』読んで自分の政治的ポジションを考えてみました。
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『同志少女よ、敵を撃て』 逢坂冬馬 なぜ少女たちは武器を持って戦地に立つのか

2022年の本屋大賞や選考委員全員が満点をつけたアガサ・クリスティー賞の受賞ほか、大きな話題となった『同志少女よ、敵を撃て』 これがデビュー作とは思えないクオリティと、奇しくも今起こっているロシアによるウクライナ侵攻につながる”戦争”を描いた本作。必読の1冊です。
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『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』川本直 虚構か事実かー、事実だけが真実ではない 

トルーマン・カポーティ、ゴア・ヴィダル、ノーマン・メイラーと並び称された、アメリカ文学史上に燦然と輝く小説家ジュリアン・バトラー。が、その謎に包まれた生涯とはー。虚構か事実か、事実は果たして真実なのか。幾層ものストーリーとゲイ文学を題材にした作家の存在を問う傑作小説です。
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『コーヒーと恋愛』獅子文六 今も変わらぬほろ苦く踊る私たち

『コーヒーと恋愛』は、『可否道』というタイトルで1962年から読売新聞に連載された小説です。著者、獅子文六さんは1893年生まれ。ここに描かれている恋愛や仕事に踊らされる人々の姿は、今も変わらぬちょっと滑稽で愛すべきもの。コーヒーを飲みながら読みたい1冊です。
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『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』北村紗衣 批評眼を持つということ

『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』の切り口はフェミニスト批評。「えっ?この映画にフェミ的要素ってあったけ?」「そうそう!この小説のモヤモヤの原因はこれだったのか!」。堅苦しい印象を持ちがちな「批評」ですが、この本を読むと読書や映画鑑賞がもっと楽しめそう、と思える1冊です。
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『牛と土 福島、3.11その後。』眞並恭介 被爆した牛が生き続ける意味

『牛と土 福島、3.11その後。』(眞並恭介・著)は、3.11東日本大震災で被災した福島で、殺処分の指示を受け入れず、どうにかして牛を生かそうとし続ける人々と牛たちの姿を描くノンフィクションです。
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『ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか』香山リカ SNSへの違和感の正体

「SNS疲れ」に代表されるようにストレスの一因となっているSNS。便利なはずなのに、いろんな人と繋がれて有意義なはずなのに、なぜストレスを感じてしまうのか。そこにある「気持ち悪さ」を精神科医の著者、香山リカ氏が紐解きます。
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『真実の終わり』 ミチコ・カクタニ  「真実は人それぞれ」なのか

34年にわたってニューヨーク・タイムズ紙で書評を担当し、その鋭い批評眼から作家たちに畏れらたという著者ミチコ・カクタニ氏。本書『真実の終わり』はトランプ政権真っ只中の2018年に書かれたもので、トランプの嘘に侵食されていく社会が描かれています。「真実は人それぞれ」なのでしょうか。
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