苦手な本は最後まで読むべきか? 苦手な本との向き合い方

苦手な本本と読書
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読書をしていると、読み始めたものの「コレはちょっと苦手かも、最後まで読むのはしんどい……」となることがあります。

たかが本、たかが読書。苦手なものにあえて取り組む必要はないー、と思いながらも、最後まで読まなければわからないこともありそうで、途中で投げ出したとしても、あとあとモヤモヤしてしまいそうです。

苦手な本と向き合うにはどうしたらいいのか、向きあった先には何があるのか、を考えてみました。

◆「苦手な映画編」はこちらです。

苦手な本のジャンル

読みたいけど躊躇してしまう本

私が読みたいけど躊躇してしまう本のジャンルは、西洋や中国の歴史もの。学生時代から世界史がさっぱりで、地理関係や民族問題がよく理解できていないことが根本の理由です。

ところどころ興味のある時代(「フランス革命期」や「ヘンリー8世時代」)があっても、前後の歴史とつながらない。歴史ものは時代を追うにしろ遡るにしろ、「つながり」がわかっていないと理解できないことが多いんですよね。

このほか、海外文学も読みたいけど苦手意識があるジャンルです。

なんとなく興味が沸かない本

小説のなかでは、ファンタジー系、冒険もの、ホラー系など。食わず嫌いもあるのですが、「映画」と同様ありえない設定に入りこめません。

と言いつつ、森見登美彦作品は大好きなのですが……。

自己啓発本、ビジネス本、ありがたい系のエッセイ、著名人が書いた話題の本なども好んで読むことはありません。というか、これらは今までに結構読んできたので「もういいかな」「どうせ同じようなことしか書いていないよね」という気持ちになってしまうのです。

「もう読むのムリっ!」ギブアップの目安とは

読み始めてはみたものの読み進めるのが苦痛になるときがあります。設定がわかりにくい、文章が複雑、文体に馴染めない、登場人物に魅力がない、登場人物が多すぎるー。

理由はさまざまですが、どうしても無理だと思うときは読むのをやめます。映画の場合は勝手に話は進んでいくし、全部見たところでせいぜい2,3時間。が、本は映画と違って、自分が読まない限りは進まない。この先何時間、何日を費やせばいいのかわからないのです。

「このままコレを読むくらいなら、別の本を読みたいな……」という気持ちが沸いたら、とりあえずそこでストップです。

苦手な本の読み方

歳を重ねるごとに自分が好きなものは固定されていき、興味の幅が広がらなくなってきます。
しかし世の中にはたくさんの本があり、いろんな知識や表現に触れる機会があります。「食わず嫌い」や「なんとなく」を理由に「読まないもの」と決めてしまうのは、もったいない気がします。

あえて苦手な本も読んでみたい。

では、どうやって苦手な本を読めばいいのでしょうか。

細部は読み飛ばす

苦手な小説を読むとき、または読み始めて苦手意識が沸いたときは、とりあえずストーリーを追うことだけを意識して読んでみます。細かな表現、描写はすっ飛ばします。

それでも面白さが見いだせなければ、そこで終了です。

ただし、純文学の場合は逆です。細部を意識して読む。ストーリー展開を退屈に思ったとしても、表現や描写が物語る小説の世界にハマっていくかもしれません。

純文学は短いものが多いので、とりあえず最後まで読みます。

ガイド的な本を活用する

歴史、経済、政治ものなど、知識が浅いために読み進められないものは、知識を補うための他の本と並行して読みます。

たとえば『ローマ人の物語』
古代ローマ史とかめちゃくちゃ苦手な世界ですが、「いつかは読んでみたい」と思っていた塩野七生氏のノンフィクション小説です。

が、いかんせん長い!途中(の巻)からでも読めるという話を聞いたので、人気の『ハンニバル戦記/上・中・下』にトライしてみました。ローマ史上最大の敵と言われた将軍ハンニバルとの闘いー、作者も書いていますが、世界史の教科書ではわずか5行の話が文庫(薄いですが)3巻にわたって書かれています。

当時のローマと周辺諸国の情勢、ハンニバルとのちの宿敵となるスキピオの人物像、今なお語り継がれる戦術などは充分に読みごたえがあるのですが、前の時代(ギリシャの時代やアレクサンドロス大王の話)がわかっていないがために、オモシロさが半減しているように思いました。

そこを世界史の教科書的な本でザックリとした知識を補いながら読むと、読み進めやすくなりました。

目次や見出し、協調部分だけを読む

ビジネス書や自己啓発本にありがちな冗長で思わせぶりな文章にうんざりしてしまうこともー。
そのときは目次や見出し、各章のまとめなどの協調部分だけを拾い読みします。それでも充分に言わんとするところはつかめます。気になる部分のみしっかり読めばいいでしょう。

エッセイも首尾一貫したストーリーがあるわけではありません。順番は気にせず、そのときの気分に合った見出しの部分を読むと読み進めやすくなります。

苦手な本をわざわざ無理して読む必要はありません。私は年1,2冊は途中で投げ出す本があります。それでも、「何か」の思いがあって手に取った本です。

そして、その「何か」は投げ出したときにわかるのかもしれませんね。

◆苦難の末、投げ出した本。いつの日か読みたくなるのかも

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