映画タイトル:はじまりのうた
原題:BEGIN AGAIN
製作年:2013年 アメリカ
監督:ジョン・カーニー監督
◆映画『はじまりのうた』は、
恋人に裏切られたミュージシャン志望の女性が、落ち目の音楽プロデューサーとの出会いを機に、希望を取り戻していくストーリーです。
舞台となるニューヨークの街並みと、ビルの屋上や路地裏で歌うキーラ・ナイトレイの繊細な歌声が、妙に心を打つ映画です。
◆キャスト
・キーラ・ナイトレイ(グレタ)
ミュージシャン志望の女性 恋人に裏切られる
・マーク・ラファロ(ダン)
音楽プロデューサー 自身が立ち上げたレーベルの社長職を解雇される
・アダム・レヴィーン(デイヴ)
グレタの元恋人 ミュージシャンとして成功している
◆映画『はじまりのうた』の見どころと感想
(*ちょっとネタバレありです)
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ニューヨークのあるライブハウスで友人に引っ張り出されて曲を披露したグレタ。
不機嫌で自信なさげなその歌をまともに聞く人もおらず、小汚い男性(ダン)だけが拍手を送っていました。
グレタには共に音楽を志した恋人デイヴがいました。
が、ミュージシャンとして注目されたのはデイヴのみ。
ふたりの仲は次第にぎくしゃくし始め、デイヴの浮気も発覚。しかもその女性と一緒にツアーを回ることを知ったグレタは、アパートを飛び出します。
グレタはミュージシャン仲間のスティーブに誘われて再びあのライブハウスで演奏。その様子を見ていたダンは、グレタにプロデュースを申し出ます。
が、ダン自身も窮地に立たされていました。自身が立ち上げた音楽レーベルは、ヒット曲を産み出せないダンを見限り、他の人の手に渡ってしまいます。妻子とも別居中。グレタをプロデュースするといっても、スタジオもなければサポートミュージシャンもいない。
そこでダンは、ニューヨークの街の中で歌い、それをそのまま録音しよう、と。
乗り気でなかったグレタですが、ダンや友人とともに音楽作りを進める中で、自分を取り戻していきますー。
ボロボロのふたりが、音楽を通じて再生していくー、というスッキリとした味わいの映画です。
キーラ・ナイトレイが演じる、人生や恋に悩む普通の女性に否が応でも感情移入してしまいます。さらにマーク・ラファロのくたびれ具合もいい。簡単にこのふたりがくっつかないところもいい。
マルーン5アダム・レヴィーンはどうしたかというと、再会したグレタに新曲を聞かせますが、客受けするアレンジを「曲の良さが失われているー」と、グレタはバッサリ。
しかし、ラストのライブシーンで、あの「LOST STARS」を熱唱し、全私の心を鷲掴みするわけです。
音楽を全面に打ち出した作品だけあって、「LOST STARS」以外の曲も印象的。
サントラ盤もおすすめです。