映画『ヒトラーへの285枚の葉書』(2016年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画レビュー
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映画タイトル:ヒトラーへの285枚の葉書

原題:ALONE IN BERLIN

製作年:2016年 ドイツ・フランス・イギリス

監督:ヴァンサン・ペレーズ

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◆映画『ヒトラーへの285枚の葉書』は、

第二次世界大戦下のドイツで、息子を失った夫婦が起こす体制批判を描いた作品です。

実話、ハンペル事件を基にした ハンス・ファラダの小説(『ベルリンで一人死す』)の映画化。

285枚の葉書は何かを動かしたのか-。

 

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◆キャスト

・エマ・トンプソン(アン・クヴァンゲル)
息子を戦争で失った妻

・ブレンダン・グリーソン(オットー・クヴァンゲル)
アンの夫 職工長 無骨で無口

・ダニエル・ブリュール(エッシャリヒ警部)
政権を批判するカードの捜査にあたる警察官

・ミカエル・パーシュブラント(プラル大佐)
ナチス親衛隊大佐

 

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◆映画『ヒトラーへの285枚の葉書』の見どころと感想

(*ちょっとネタバレありです)

-(C)X Filme Creative Pool GmbH / Master Movie / Alone in Berlin Ltd / Pathe Production / Buffalo Films 2016

1940年、第二次世界大戦下のドイツ。
フランスを征し勃興するベルリンで暮らす夫婦のもとに「息子の戦士」の知らせが届きます。

職工長のオットーとその妻アンナ関係は冷めており、「息子はヒトラーとあなた(オットー)によって殺された」と泣き崩れるアンナ。

息子の死を受け入れたかに見えたオットーですが、同じアパートとに暮らすユダヤ人の老婦人が追い込まれて自殺する出来事などによって、ヒトラー政権への批判の気持ちをつのらせていきます。

 

オットーは、ヒトラー政権への批判をカードに書きます。
誰が書いたのかわからないよう筆跡を変え、手袋をして書いたカード。
そのカードを街中の至る所に置き、人々の反応をみるために-。

 

夫の身を案じるアンナですが、やがて行動を共にし、2人は絆を取り戻していきます。

 

カードは発見した人によって警察に届けられ、捜査が始まります。

捜査にあたったエッシャリヒ警部補は、筆跡を変えた巧みさや文体から、告発者のただならぬ決意を感じ取ります。

慎重に捜査を進める中、エッシャリヒ警部は、事件の解決を急ぐナチス親衛隊の大佐に屈辱的な仕打ちを受け、誤認逮捕した別人を見せしめとして殺すよう指示され苦悩しながらも実行します。

 

一方、オットーは勤務する工場内で不意にカードを落としてしまったことから逮捕。

逮捕後、エッシャリヒ警部は、オットーが書いた葉書の枚数を聞き、警察に届けられなかった18枚があることを知ります。

オットーは妻アンナとともに裁判にかけられ-。

 

 

当時は、ナチス政権を批判しただけで死刑に処される時代。

この夫婦の行動は、政権への批判とともに、戦争のむなしさ権力に追従せざるを得ない人々の弱さに「それでいいのか?」と強く問いかけたものでした。

彼らが書いたカードは、人々を動かしたのでしょうか。

警察に届けられなかった18枚があることー、そしてそれを知ったエッシャリヒ警部の行動に確かな希望を感じます。

 

―――――――

 

体制に対する批判ー、 誰でも声をあげることができる現代ではどうでしょうか。

 

SNSの拡散の力はすさまじく、あっという間に拡散されます。
しかし、収束するのもあっという間で、興味のアンテナに引っかからないものは初めからスルーしてしまいます。

時代背景や伝える手段の違いはありますが、それよりも大きく違っているのは「伝えたい熱量」であり、「本当にこれでいいのか?」という問いの持つ力ではないでしょうか。

 

この実話を小説にした作家ハンス・ラファダ(1893-1947)の人生も壮絶。

原作本も読みたくなる1本です。

にしても、つくづく残念な邦題ー。

 

 

◆原作本はこちら

 

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