2022年2月の「まんざらでもないまとめ」

月刊まんざらでもないまとめ

2022年2月 コロナの第6派だとか、北京オリンピックの薬物問題だとかザワザワしていた今月。
が、後半、すべての話題をブッ飛ばすほどの事態にー。

全然まんざらでもありませんが、今月のまんざらでもないまとめ、いっときましょう。

ロシア、ウクライナに侵攻(2月24日)

昨年秋から国境地帯に軍を配置していたロシアがウクライナに侵攻した。

ロシアのプーチン大統領は、ウクライナのNATO加入への抗議とドネツクとルガンスク両地区のロシア語話者に対するジェノサイドを理由に”自衛のための軍事作戦”と主張。ドネツク、ルガンスクの共和国としての独立を承認し、ウクライナ全土に軍事侵攻を進めている。

事態は軍事作戦の域を超え市街地に及び、民間人の犠牲者も。NATOや欧米諸国は、軍の派兵は見送っているものの武器提供や経済制裁などを決定した。つまり、戦争が起きているのだ。

1991年のソ連の崩壊後、旧ソ圏や東欧諸国に民主化において多くの紛争が起きてきた。が、ここまでの事態になることはなかった。

何かのタガが外れたようなプーチン大統領。力づくの侵攻に「大国ロシアを再建したい」という懐古主義を見るよう。その一方で、サイバー攻撃やフェイクニュースを使った情報戦も仕掛けている。これがハイブリッド戦争か……。

ノンポリ発、ゆるいリベラル

この事態にも、一定数のおかしな人たちはネット上で独自の展開を見せている。
「すべてフェイクだ」「侵攻など起きていない」と主張してみたり、プーチンはウクライナのDS(闇の組織)を潰すためにー、

あーっ!もうこんなこと書くのもバカバカしい。なんでこんなに歴史や地政学の認識が歪んでいるのだろうか、この人たちは。学校行ってないのかな。映画見たことないのかな。

この一派ではないけれど、ネットでチョイチョイ炎上する人が「いまの40代50代は、小学校でロシア民謡を踊らされ、左翼教育を受けてきたからー」とツイート(現在削除済み)し、またまた炎上していた。「世代、間違ってますよ」って、そこをツッコんでもしょうがないのですが、とりあえず。

言いたいことはなんとなくわかる。でも ”ゆるいリベラル” って、左派教育ではなくノンポリの中から生まれていると思う。高度成長期に生まれバブル期に社会人になった50代の私なんかまさにそう、ドンピシャですよ。そんな世代の人間が「戦争はやめよう」「武器を捨てよう」と宣う姿に「考えが足りない」「現実を見ていない」とぶつけたくなる気持ちもわからんでもない。

衝撃! 大島渚映画『儀式』

で、ひとつ上の世代の「戦後」を描いた映画がいろいろと衝撃だった件。

大島渚監督の『儀式』(1971年)

映画『儀式』

日本のヌーヴェル・ヴァーグを支えたATG(日本アート・シアター・ギルド)製作の映画。
戦後、祖父が暮らす旧家に母とともに身を寄せる満州帰りの孫を中心に、家父長制が色濃く残るこの一族の結婚や葬式(この映画、よく死にます)という「儀式」を通じて「戦後とは何か」を描いたもの。

一族の長である祖父はまさに独裁者。複数の女性を孕ませ、結果姻戚関係がめちゃくちゃ複雑。登場人物はみなキャラが濃厚で猥雑。思想も両極でそれぞれをののしり合う。警察官になった孫が「美しい日本を取り戻す」とかなりヤバい決起文を読み上げる姿は、映画の前年に自決した三島由紀夫を彷彿させる。女性陣に眉毛がないのは、女性を古い価値観に留めおくという思想を表しているのだろうか。

ポリコレ重視の今の日本じゃ絶対に作れない映画。興味のある方はぜひ。

今月のまんざらでもないまとめ

今月はお題3題にならず。ウクライナ侵攻に思うことを「まんざらでもないまとめ」とします。歴史認識、大事。

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